「奇跡の1マイル」と呼ばれ、沖縄の戦後復興の象徴となった国際通り。現在は、沖縄観光の目玉として、連日多くの観光客が訪れます。でも、本当に面白いのは、毎週日曜日に行われるトランジットモールなのです。
国際通りのトランジットモールって何?
国際通りは、毎週日曜日の正午から夕方6時まで、トランジットモールが行われます。
このトランジットモールでは、国際通りの約1300メートルが歩行者天国になり、毎週、様々なイベントやストリートパフォーマンスが行われます。
国際通りのトランジットモールは、平成19年2月から始まった事業。始まったばかりの頃は、国際通りが長時間にわたって車両進入禁止になるため、トランジットモールの実施を知らずに国際通りに侵入しようとするレンタカーと誘導員との間でちょっとした揉め事が起こったり、国際通り周辺の道路が大渋滞するなど、結構トラブルもあったものです。
でも、あれからやがて10年・・・。
今では、周辺住民だけでなく、観光客の間でも認知が高まり、それほど混雑することもなくなりました。さらに、トランジットモールの実施に併せて周辺でイベントが開催されることも増え、ますます魅力的な場所へと成長しています。
トランジットモールでなければとれない写真がある
トランジットモールの最大の魅力は、全長 約1300mが歩行者天国になること。
何しろ・・・国際通りといえば、年中渋滞が発生することで有名な場所。
朝夕の通勤時間帯にはバスレーンとなるものの、飲食店や土産物品店などが軒を連ねているだけに、商品搬入のための大型トラックが路上に一時停止している光景も頻繁に目にします。
しかも、片側一車線のそれほど広くない道路ですから、両サイドで車が停まっていると、バスが通行できずに立ち往生していることもよくあります。
そんな国際通りの日常の風景が、トランジットモールの間は一変!道路の真ん中であっても、車の心配をする必要もなくのんびりと歩くことが出来ます。
みんなで横に一列になって歩いたとしても、歩行者の邪魔になることもなし!みんなそれぞれのスタイルで、想い出の一枚を写真に撮って楽しんでいます。
なにしろ、こんなに自由に自分の好きな場所で国際通りの写真を撮ることが出来るのは、トランジットモール開催期間中だけ!そんな開放的で非日常な空間が広がるトランジットモールには、フォトウエディングの撮影のために訪れるカップルもいるんですよ♪
トランジットモールのストリートパフォーマンスが熱い!
トランジットモールでは、全部で4か所、ステージがあります。
ステージでは、週替わりで様々なパフォーマンスが行われるのですが、大きく分けると、大道芸とエイサーパフォーマンスの2つになります。
主に大道芸が見られるのは、沖映通り入口。時間や週によって出演するパフォーマーが変わるのですが、ディアボロやジャグリング、ファイヤーショーやバルーンパフォーマンスなど、様々なパフォーマンスが繰り広げられます。
ちなみに、トランジットモールのストリートパフォーマンスの出演者は、沖縄をメインに活躍する大道芸人たち。
すでに、トランジットモールでの出演がおなじみとなっている大道芸人もいて、ちゃんとファンもいたりします。
とはいっても、見学者のほとんどが観光客。その中には、外国人の姿も多くみられます。でも、大道芸人たちのパフォーマンスは言語を必要としない万国共通の芸。
国籍や人種を問わず、観客全員で一体感を味わうことが出来るのも、国際通りのストリートパフォーマンスの魅力です。
エイサーショーをみたければ一銀通り入口のステージへ!
沖縄の伝統舞踊であるエイサーですが、大きく分けると、「伝統派エイサー」と「創作エイサー」の2つがあります。
旧盆の時期や一万人エイサーなどで見ることが出来るエイサーは、いわゆる伝統派のエイサー。これは、地域ごとに伝わる伝統的なエイサーを、その地域の青年団が踊るものです。構成にも決まりがあり、旗頭、太鼓踊、手踊、チョンダラー、地謡で構成されます。
これに対して、トランジットモールで見ることが出来るエイサーは、創作エイサーといいます。
あくまでもエイサーであることは同じなのですが、パフォーマンス要素が強く、構成もオリジナル要素が多く含まれます。
しかも、正統派エイサーでは、太鼓踊は男性のみが行うのですが、創作エイサーではそういった決まりはありません。
女性のパフォーマーも多く、ダイナミックな動きの中にも女性らしい要素が含まれているところが、ショーとしてのエイサーを華やかなものにしています。
スターバックス前はちびっこ広場になる!
小さな子ども連れに人気なのが、スターバックスから旧・沖縄三越(HAPINAHA(ハピナハ)跡地)前に設置されるちびっこ広場。
国際通りの車道にマットが敷かれ、その上にたくさんのおもちゃや遊具が並べられます。
すべて無料で遊ぶことが出来る上に、壊さなければどのように使っても構わないシステム。
週によっては、巨大なシャボン玉づくりコーナーや、おもちゃの魚釣りコーナー、砂場などちょっと大掛かりな仕掛けが用意されることもあります。
もちろん、身体を使ったおもちゃもあります。縄跳びやボール、フラフープなどもあり、子どもだけでなく大人も一緒になって楽しんでいます。
チョークも準備されているので、国際通りにいたずら書きをして楽しむのも人気!
国際通りの真ん中に好きなメッセージや絵を描き、それをバックに写真を撮る観光客の姿もよく見かけます。
国際通りの約1300m全てが、楽しいスポットへ大変身!
日本国内外の旅行者と地元の人が入り混じって楽しんでいる様子は、見ているだけで微笑ましくなる光景です。
トランジットモールは、毎週日曜日の12:00~18:00に開催されます。
普段よりも活気づいた国際通りを楽しむ事が出来るので、旅行に来られる方は是非トランジットモールの日を狙って、国際通りへ足を運んでみてくださいね!
もちろん、トランジットモール終了前には、きちんと係員が落書きを消してくれますから、ご安心を!