沖縄美ら海水族館の癒し系人気者・チンアナゴ。未だにその生態が謎に包まれているのに、なぜか見ているだけで癒されてしまうその姿はとにかくカワイイ!そんなチンアナゴには、あまり知られていない秘密があります。
まずは、よく見る二種類をご紹介!
一口に「チンアナゴ」といっていますが、よく見かける2種類は…実は別の種類なんです。
白い体に黒のドットが付いている方が「チンアナゴ」、オレンジと白のストライプが「ニシキアナゴ」という名前なんです。
チンアナゴはみんな同じ向きをしている
沖縄美ら海水族館のチンアナゴを見ていると、常に体をユラユラと揺らしていますよね?
でもよく見てみると、一つの水槽の中にいるチンアナゴは…殆どが同じ方向を向いて揺れています。
実はこの行動の理由は、「ゴハンを食べるため」なのです。
チンアナゴのゴハンは、水中のプランクトンです。水流に乗って流れてくるプランクトンをキャッチするために、チンアナゴは砂から体を伸ばしプランクトンが流れてくるのを待ち構えます。
その為、チンアナゴの水槽を覗いてみると、どのチンアナゴも同じ方向に体を向けているのです。
チンアナゴは美食家?
チンアナゴのご飯は、水中のプランクトンだといいましたが、水族館など飼育されているチンアナゴの場合は人工飼料なども食べたりします。
ところが・・・チンアナゴはものすごい美食家で、好みに合わないゴハンだと一度口に入れてもそのまますぐに吐き出してしまいます。
さらに面白いのは、エサだと思い込んで口に入れたものが別のチンアナゴのウンチだった時のリアクション!「うぇ~!マジかよ?」といった感じなのでしょうか…?ものすごい勢いで口の中に入ったウンチを吐き出します。
そんな場所に!?予想外の場所に肛門があった!
ウンチをしているイメージのないチンアナゴですが…生き物なので排便は行います。
身体が長い(約40㎝)チンアナゴの肛門は、どこにあると思いますか?
なんと、体の真ん中あたりにあるんです!・・・ちょっと意外ですよね。
チンアナゴはゴハンを食べるのが下手?
チンアナゴは、それぞれにゴハンの好みが違うという変な特徴があるそうです。そんなチンアナゴの最大の欠点は「ゴハンを食べるのがとっても下手」だということ!
ゴハンの好き嫌いが激しいくせに…ご飯を食べるのが下手なので、水族館などのように水槽で飼育している場合はこまめに掃除をしてあげないとすぐに水が汚れてしまいます。
沖縄美ら海水族館のチンアナゴの水槽がとてもきれいな状態なのは、実は飼育員さんの涙ぐましい努力が裏に隠されているのです。
とにかくビビりなチンアナゴ
ちょっとしたことで、すぐに砂の中へもぐってしまうチンアナゴ・・・。
潜った後も引き続き観察していると、最初は周りの様子を確認するようにゆっくりと頭だけを砂の中から出し、安全を確認した後もそろりそろりと砂から体を出していきます。
5~10㎝程度、砂から体を出しているチンアナゴですが・・・そもそも大人のチンアナゴの長さは、大体40㎝前後あります。ところが砂から出ている体の部分は、4分の1程度しかありません。
チンアナゴは、強烈なビビりなため・・・危険を感じたらすぐに穴へ戻れるように、必要最低限しか体を出しません。
体長は40㎝と大きくても…超がつくほどのビビりなチンアナゴ。そんなチンアナゴの性格を知るだけでも、さらに愛おしく感じてきます。
チンアナゴは喧嘩をしても脱力系
沖縄美ら海水族館のチンアナゴは集団で飼育されているのですが、いつでもご飯を食べるためだけに揺れているわけではありません。時には縄張り争いのための喧嘩だってします。
ところが…チンアナゴの喧嘩は、お互いに本気を出しているはずなのに、見ている側にはその気迫が全く感じられません。まさに超脱力系の喧嘩!
チンアナゴが喧嘩をすることを知らない人も多いため、喧嘩中のチンアナゴを見かけても「お隣り通しのチンアナゴが仲良く遊んでいる」と思われがちです。
ですが、よぉ~く見てみると…お互いが口を大きく開けて威嚇しているのが分かります。とにかく傍目ではただ じゃれ合っているようにしか見えないチンアナゴの喧嘩。
こんな脱力系の喧嘩を眺めてみるのも、チンアナゴの水槽を見る時の楽しみの1つです。
ゴハンに夢中すぎていつの間にかに絡まっていることもある
集団で飼育されているチンアナゴですが、それぞれにはパーソナルスペースがあるようである一定の距離を保ってそれぞれが穴を掘っています。
ところが稀に、その距離が近すぎて2匹の体が絡まっているチンアナゴを見かけることがあります。
これはチンアナゴの求愛行動というわけではありません。たまたま近くに穴を掘ってしまった2匹のチンアナゴが、ゴハンを食べるのに夢中になって体を揺らしているうちにいつの間にかに絡まってしまっているというだけなのです。
とてもレアなシーンなのですが、私もかつて1度だけこのシーンを見たことがあります。
ゴハンを食べるのに夢中になりすぎて他人との距離が分からなくなってしまったチンアナゴ。これもチンアナゴが愛されている秘密といえそうですね。
【まとめ】色々面白すぎて、クセになる
とにかく、面白くて…愛らしくて私たちを虜にしてやまないチンアナゴ。
最近では、11月11日をチンアナゴの日として賑わうほど、人気のある生き物でもあります。
そんな可愛いチンアナゴを、美ら海水族館でじっくりと観察してみてくださいね!癒される事間違いなしですよ♪
こんなシーンも、チンアナゴをじっくり観察していると見ることが出来ますよ。