電車がない沖縄への移住では、やはり車が必需品です。しかも家族で移住するとなれば、1台では足りないことのほうが多いです。そうなると気になるのが車の維持費。沖縄移住生活で困らないための車の維持費とは?
周りを海で囲まれている分、塩害による劣化がひどい
沖縄は四方を海に囲まれています。そのため海から少し離れた場所に住んでいても、潮風を避けることはできません。
実際に私自身も驚いたのは、とにかく錆による腐食がいろいろな場所で起きるということです・・・。
移住してきたばかりの頃の私は、移動に便利なスクーターを利用していたのですが、これも塩害のせいで悲惨な状態に…。新車で購入したスクーターなのに、なんとミラーの根元が1年もしないうちにポッキリと折れてしまいました。
これは塩害によって錆びてしまったことが原因らしく、沖縄では“よくあること”だと友人に言われたことを思い出します。
その後、仕事の関係で車を購入したのですが、錆の影響は車にも…。
小石がはねて、ちょっとした傷がボディーにできると、そこから徐々に錆が始まります。大切に乗っていたはずなのに、気が付くと、なぜか錆が目立つ車になってしまいました。
車検の時にはもっと恐ろしいことになる
塩害の影響は見える部分だけじゃありません。そのことを強く実感するのが「車検」の時です。
私は典型的な「乗るだけユーザー」なので、ガソリンスタンドの店員から「〇〇の交換したほうがいいですよ」と言われて初めて、消耗品の交換のタイミングなのだとわかる程度です。
しかも、仕事用以外ではほとんど乗ることがないため、車のメンテンナンスなんてせいぜい洗車をする程度…。
だから車検の時になると、あちこち修理や交換が必要と言われ、車検の費用が10万円近くになることもあります。
ちなみに、年間走行距離も1万キロ未満という私の車が、どうしてこんなに色々と修理や交換が必要になるのかと沖縄の友人に聞いたところ、「車の中(車体の内部)まで潮が入り込むわけさぁ~」とあっさり回答…。
つまり沖縄で生活している以上、どこにいても塩害は避けられないというらしいのです。
タイヤの劣化スピードが速すぎる
沖縄に移住してみて感じたのが、「タイヤの交換頻度が何となく早い気がする」ということでした。
タイヤはゴム製品ですから、使えば使うほど摩耗していくのは仕方がないことです。でもタイヤの劣化そのものは、紫外線の影響もかなり大きいです。つまり「沖縄の強烈な紫外線はタイヤの劣化にも影響する」ということなのです。
確かにタイヤは消耗品です。ひび割れが起きたりタイヤの溝が消えてきたら、やはり交換しなければいけません。
でも車のタイヤの値段ってバカにならないじゃないですか?第一、交換する本数の単位の基本は2本1セットですから、1本8000円のタイヤを交換するとなると「¥8000×2本=1¥16,000」になります。
もちろんスペアタイヤの交換程度であれば素人の私でもできますが、いざ2本タイヤを交換するとなるとさすがにお手上げです。
廃タイヤの処分費用も掛かるので、タイヤ交換だけで2~3万円は最低でもします。そう考えてみると車がなければ生活ができない沖縄なのに、想像している以上に車の維持費がかかるのがわかります。
それでも車がないと困るのが沖縄・・・。買い物に出かけるにも学校(大学や専門学校)へ行くにも、車がないと移動できません。
那覇市内であってもゆいレール(モノレール)の駅周辺でなければ、車がないというだけで生活にかなり影響が出ます。だからと言ってせっかくの沖縄移住なのですから、観光客だらけの国際通り周辺で生活をしようと思う人は少ないはずです。
つまり、沖縄に移住する限り「普段の生活費の内訳で、車にかかる維持費の割合が本州の時より増える」ということを頭に入れておかないと、移住生活が長くなるほど家計が苦しくなっていきます。
ガソリンの価格が高い!
一家に複数台車を所有していることが多い沖縄県ですが、実はガソリンの価格が高いんです。。
その理由は、2015年に唯一の製油所が閉鎖したことにあります。
このことから、沖縄県は県外や海外からガソリンを調達しなければいけなくなり、輸送コストがかかってしまう分、ガソリンの価格が高くなってしまっているんです。
沖縄移住生活で車の維持費をできるだけ抑えたい場合は?
沖縄で暮らしていく限り、車がない生活というのは不便を強いられるということになります。ですから、できるだけ車の維持費を減らすように気を付けていくことが、沖縄移住生活のポイントになります。
そこで最後に、沖縄の人が普段の生活でどんなことに気を付けながら車に乗っているのか、実際によくみられる行動を例に挙げながら説明していきたいと思います。
近所で最も安いガソリンスタンドを見つける
車の維持費で節約できるといえば、やはりガソリン代でしょう。同じ量でも単価が違えば、支払う金額も変わります。
そのため自宅から一番近い給油所ではなく、「近所で最も安い給油所」を利用するのが1番です。
常日頃からどこのガソリンスタンドがお得なのか、調べておくことが大切です。
台風の翌日は面倒でも洗車する
台風の翌日は、給油所の洗車場が大混雑します。なぜなら・・・台風の風や雨の影響で、車にはベッタリと潮がついてしまっているから・・・。
このまま放置しておくと車のボディーだけでなく、内部の細かな部品にも潮がついてしまうので知らないうちに錆ができてしまいます。
そのことを良く知っているからこそ、行列嫌いな沖縄県民があえて行列を作ってまで洗車をするのです。
「車も消耗品」と割り切る」
気象条件が厳しい沖縄では、タイヤだけでなく「車」そのものも消耗品だと割り切ってしまったほうが気持ちは楽になります。
確かに愛車を長く乗りたいという気持ちはわかります。ですが、塩害や紫外線による影響が大きい沖縄では、本州で車を乗るときよりもずっと早い段階で乗り換え時期がやってきます。
もちろん…そのことも頭に入れながら「新車を買う」「中古車を選ぶ」「リース車にする」「知人に譲ってもらう」の中からどれが一番自分の移住生活にあっているのかを考えることが大事なポイントです。
電車がない沖縄では、日常的に自動車を使用することになります。なので、ガソリン代は家計の大きな負担となります。