本土出身のあなたが沖縄出身の彼との結婚を考える時、いろいろ不安も多いでしょう。「行ったことのない場所」「住んだことのない場所」であれば尚更です。でも、本当にみんなが言うように苦労するのでしょうか?
「沖縄に友達がいない」は解決できる?
沖縄に友達がいないという不安はよくわかります。筆者自身も沖縄に嫁いできたとき、沖縄に頼れる人は旦那さんだけでした。
しかも、旦那さんは朝早くに仕事に出ると夜中まで帰ってきません。
誰かに相談するにしても当時の私は車の免許もなく、唯一の移動手段である自転車では移動範囲が限られています。
確かに・・・今思い返してみたら、この時期の私は「プチうつ状態」でした・・・。
外に出かけて気分転換をしたくても、土地勘がないうえに地名が読めない…。難読漢字だらけで、道を訪ねたくても自分が行きたい場所の地名が読めない…。
そんなこんなで、家の中に閉じこもりっぱなしの生活を約1か月過ごしました。
子供はいませんでしたので、家の中で家事をしても半日もあればすべてが終わってしまいます。
買い物をするにしてもスーパーに並ぶ食材にカルチャーショックの連続。しかも、今のようにネットで食材を入力するとレシピがずらりと出て来るようなサイトもなく、料理を作ることすら嫌になる毎日でした。
そんな不満だらけの毎日を変えてくれたのが仕事でした。
仕事に出れば、嫌でも沖縄の人と接します。仕事を覚えることに必死になっている間に家の中のモヤモヤも忘れていました。
また、コミュニケーションをとにかく大事にするのが沖縄の人の特徴なので、何かと職場の人がいろいろと話し相手になってくれました。
職場の人を「友達」とカウントするかどうかは別として「職場に行けば話し相手がいる」というのはそれなりに安心します。
そのうち、職場の人の中で仲良く付き合うようになる人が出てきて、いつの間にかに友達付き合いをするようになりました。
ママになって友達が増えるケースもある
私の場合は、仕事を通して少しずつ友達が増えてきましたが、私の友人には「妊娠が分かって通うようになった産婦人科で沖縄初の友達(ママ友)が出来た」という人もいます。
ほかにも「スーパーの授乳室でよく顔を合わせる人と友達になった」という友人もいます。だから「沖縄に友達がいない」という悩みは、実際に住んでみると割と早い段階で解決するはずです。
今ではSNSなどをキッカケに、沖縄の友達だけでなく移住組の友達を増やすことも簡単に出来るような時代になったので、友達作りには昔ほど苦労しないと思いますよ♪
「身内で何かあったらどうしよう」は解決できる?
こればっかりは本土から沖縄に嫁いだ以上、ある程度覚悟しておく必要があります。
沖縄は陸路で本土とつながっていませんから、身内に何かがあった場合すぐに駆け付けるということはできません。
でも、もしもそのことが不安なのであれば、沖縄出身の彼にもその不安は当てはまるのでは?
沖縄にあなたが移住するのであれば、この問題は「あなた側」にあります。でも、沖縄出身の彼が本土で暮らし続けるのであれば、この問題は「彼側」にあります。
つまり、どちらにしてもこの問題は本土出身のあなたと沖縄出身の彼の間では存在します。
筆者の場合は、沖縄に嫁ぐときに「身内に何かあった時にすぐに駆け付けられるお金」を旦那さんに内緒で準備しました。今もそのお金はずっとタンスにしまってあります。
数年前、本土で暮らしていたおばあちゃんのお葬式があった時にこのお金を使いました。使った後は、また同じように「何かあった時のためのお金」として補充しています。
ちなみに私のいとこのお姉さんは、アメリカ人の旦那さんと結婚し、ハワイに住んでいます。
さすがに外国にいますので、おばあちゃんのお葬式のときには間に合いませんでしたが、初七日に合わせてハワイから帰国し10日間ほど里帰りしたそうです。
つまり、実家から遠く離れた場所から嫁いでもらうということは、パートナーとなる彼にとってもそれなりにいろいろ覚悟や準備をしています。
私の場合も、かつては秘密にしていた「もしも貯金」ですが、今では旦那さんもその存在を知っています。そして、どんなにお金に困ったとしても絶対に使わないお金ということを理解してくれています。
今のあなたは遠く離れた沖縄へ嫁ぐことに対して不安しかないと思いますが、夫婦となるということはあなたが抱える不安も含めてパートナーである彼が引き受けるということです。
でもさすがに、彼もあなたの心の中までは見えません。だからこの問題の解決方法は「彼に全ての不安を打ち明ける」ということに尽きます。
「風習や文化・言葉がわからない」は解決できる?
風習や文化・言葉がわからないということは、時間が解決するとしか言えません。
頑張ってもわからないことはわかりませんし、すべてのことを理解できるようになるには少なくとも移住して10年は必要です。
何しろ沖縄といっても住む地域によって方言や風習が違います。沖縄本島でも北と南では言葉が違いますし、さらに離島になると沖縄本島の言葉とは違います。
さらに言えば、同じ地域でも家によってしきたりや風習が違います。これは沖縄出身の年配の人でも「わからない」とはっきり言います。
でも言葉に関しては、あなた次第で状況は変わります。もしも沖縄の人があなたと話がしたいと想って話しかけてくる時は、一生懸命標準語で話しかけてくれます。
ただ・・・いつも使い慣れている言葉とは違うので、何となくよそよそしい感じに聞こえます。
私は最初の頃、そのことがよく分かりませんでした。その為、よそよそしい感じで接されることに不満を持っていました。
でも、時間がたつにつれて少しずつ言葉がわかるようになると、普段から方言を使って話している人が標準語で話すということ自体がとても気を使うということを知りました。
つまり、沖縄県民の気持ちとしては「方言で伝えられるのであればもっと気楽に話しかけられるのになぁ」というのが本音なのです。
それでも「何とかして話をしたい」と思ってくれるからこそ、たどたどしい標準語であっても話そうと努力してくれるのです。
ちなみに、本当に意味が分からない時は「わからない」というのが一番!そうすると近くにいる誰かが標準語に通訳してくれます。
しかも、通訳してくれた言葉を聞くと、本当に温かい言葉や心細そうにしている様子を心配している言葉だったりして、グッとくることがあります。
もちろん、どんなに長く沖縄に移住していてもわからないことはいっぱいあります。でも、そんなことを周りから指摘されることはあまりありません。
「本土からのお嫁さんだから」といってもらえるからです。
この言葉をマイナスのイメージで受け取らないようにあなたが気を付けていれば、文化や習慣の違いは必ず乗り越えられますよ。
「結婚は乗り越えるもの」と割り切らなきゃ幸せになれない
沖縄に嫁ぐと苦労をするといわれますが、それって「結婚=幸せのゴール」と思っているからでは・・・?
そのような考え方だと、沖縄の彼との結婚じゃなくても必ず後悔します。
結婚は、誰としても必ず苦労や我慢する場面は出てきます。それを二人で一緒に乗り越えることで、少しずつ夫婦としての形が出来ます。
夫婦は「結婚式を挙げた瞬間に完成するもの」と考えていたら大間違いです。夫婦の形は自分たちで作ればいいものであって、「嫁」という形もそれと同じです。
あなたが考える幸せは、愛する人と夫婦としての時間を過ごす中で少しずつ見えてくるはずですよ。
筆者の場合の転機は「仕事に出る」でした。