どうしようもなく気持ちが落ち込んでしまった時って、誰かに励まされたとしてもその言葉が心に響かないことってありますよね?そんな時こそ思い出してほしい沖縄の古いことわざ「くがに言葉」を紹介します。
沖縄で古くから言い伝えられてきた黄金言葉
沖縄県には、昔から言い伝えられてきた“くがに言葉(黄金言葉)”と呼ばれるものがあります。
分かりやすく言えば、沖縄風ことわざ・・・といったところでしょうか。
そんなくがに言葉には、現代人にこそ知っておいてもらいたい素晴らしい言葉が沢山あります。
その中から、今回は「落ち込んだ時に思い出してほしい」くがに言葉を厳選してご紹介していきたいと思います。
「あなたの本当の評価は今わかるものではない」
<沖縄のことわざ>
有てぃん喜ぶな 失てぃん泣くな 人ぬ善し悪しや 後どぅ知ゆる
<読み方>
あてぃんゆるくぶな うしなてぃんなくな ひとぅぬゆしあしや あとぅどぅしゆる
この言葉を理解しよう
人生は長いのだから、何が起こるのかは誰もわかりません。
だから「裕福な生活が出来る」「環境に恵まれている」「宝くじで大当たりした」など、あなたにとって良い状況・環境・出来事があったとしてもそのことを決して喜んではいけません。
その逆に「大切なものを手放してしまった」「事業が失敗して破産してしまった」「すべてを失ってしまった」としても、そのことばかりにこだわり嘆き悲しんでいてはいけません。
あなたの評価というのは、今のあなたの状況や環境だけで判断されるものではありません。人の善し悪しも同じです。
本当のあなたの評価がわかるのは、あなたが人生を終わろうとするその時です。
だから今あなたがどのような状況にあったとしても、それが「あなたの評価」となることではないのです。
絶頂期と呼ばれる時期があったとしても、その時期が常に続くわけではありません。また苦難の時期と思われる時期も同じです。
いつかこの時期はあなたのもとを去っていき、残されたものの中で自分なりに生きているうちに本当のあなたの姿が見えてきます。
その姿こそが周りからの正しい「あなたの評価」です。
「どんなに苦しくても必ずその壁は乗り越えられる」
< 沖縄のことわざ >
可惜ら身や持ちゃい 辛さ思みなすな 苦しみや楽ぬ 基でなむ
<読み方>
あたらみやもちゃい ちらさうみなすな くるしみやらくぬ もとぅいでなむ
この言葉を理解しよう
人としてこの世に生まれたからには、誰もが大切な存在です。
つまり、あなたの存在はあなただけのものではなく、あなたが思っている以上に大切な存在なのです。
それなのに辛いことや苦しいことが続いてしまうと、「私の未来にはなにも良いことなどない」「どうせこのまま生きていてもいいことなんてあるはずない」と思い悩んでしまうはずです。
でも、今のような辛さや苦しさはいつか終わりを迎えます。
乗り越えられないと思っていた壁の先には、あなたが想像していた以上に素晴らしい世界が待っています。
それに世の中ではよく「ピンチはチャンス!」というではありませんか?
逆境に陥った時こそ冷静になって現状を見直し、辛抱強く機会を待てば必ずチャンスは訪れます。だから、希望を失わずに今を乗り切ることが大事なのです。
「どんな状況であっても今日1日を全力で生きろ!」
< 沖縄のことわざ >
今日明きてぃ明日に 学ばていすりば 明日からぬ明日や 明後日なゆさ
<読み方>
きゆあきてぃあちゃに まなばていすりば あちゃからぬあちゃや あさてぃなゆさ
この言葉を理解しよう
「どうせ明日がある」という気持ちで今日という大事な1日を過ごしてしまったならば、きっとあなたは今の状況からいつまでたっても変わることはできません。
今日1日でできることを全力で行うからこそ、今日が明けて明日が来た時に今日学んだこと以上のことを学ぶことが出来るのです。
つまり、今日出来ることを「明日やればいいさ」としている今の段階では、あなたはいつまでたっても今の状況から変わらないということ。
だからこそ大事なことは、今できることを明日に持ち越さないということです。
今日出来ることに全力を尽くせば、あとから今日のことを振り返った時に「あの時の頑張りがあったからこそ今がある」と言えるようになります。
そのことを信じることが出来るかどうかは、今日のあなたの行動次第なのです。
【まとめ】とことん落ち込んだ後は、しっかり前を向いて歩きだそう
沖縄のことわざでは「落ち込むことはダメなこと」とは言っていません。
でも、落ち込んだ後の行動については「前を向くべきだ」と諭しています。
心も体も辛く苦しい時は中途半端にその想いをごまかさないでください。ごまかしている間は心が少し楽になりますが、ごまかしている分…後から必ずストレスがやって来ます。
でも沖縄のことわざでもある通り、とことん落ち込んだとしても必ずその先には良いことが待っているのです。
そのことを信じて…今はとことん落ち込み、「ここが苦しみの底だな」と思ったら今度は前を向いていきましょう。
もし、周りに落ち込んでいる方がいるのであれば、このくがに言葉を紹介してあげてくださいね!