以前(2017年6月)、「国が違えばマナーも違う!民泊での珍事件」という民泊に関する話をご紹介しましたが、今回はマナーが悪い日本人利用者に焦点を当ててお話ししていきたいと思います。
- 民泊が増える事で浮き彫りになってきた日本人のマナー
- 密着2年間で記憶に残った出来事をご紹介
- ┣肉投げ合戦が行われた形跡・・・
- ┣家主の私物が保管されている場所に侵入する
- ┗家中にマーキングがされていた
- 日本人宿泊後の民泊あるあるをご紹介
- ┣使用済みコンタクトが壁に貼り付けられている率の高さ!
- ┣使用済みフェイスパックを枕の横に置く人の多さ!
- ┣家主のお気に入りのグラスなどを灰皿にする人の多さ…
- ┣電化製品は付けっぱなし!窓も開けっぱなしで帰る人が多い!
- ┗無料にしてもらおうと、嘘の評価をする人も結構多いみたい
- Win-Winではなく、借りる側の立場が強いことに疑問…
- 中には最高のゲストもいる!けど、割合的には少ない…
- 【まとめ】今一度、自分のマナーを考え直してみて!
民泊が増える事で浮き彫りになってきた日本人のマナー
沖縄は、年々旅行者が増加の一途をたどっている為、ホテルだけでなく民泊も急激に増えています。旅行者にとっては、ホテルだけでなく民泊の選択肢が増える事は、金銭的にも立地的にも、とてもプラスになる事だと思います。
ですが、今現在 民泊業で問題になっているのは・・・外国人ではなく日本人のマナーに関する問題。筆者の周りには民泊業に携わっている方が多くおり、とにかくこの話題がよく出てくるんです。
2017年に外国人の民泊珍事件に関する話を聞かせてもらった際に、友人が・・・
と言ってきたので、実際に可能な限り…仕事がお休みの日に民泊の清掃業をお手伝いさせていただきました。
2年間携わってみて、中でも驚いた事をご紹介したいと思います。
密着2年間で記憶に残った出来事をご紹介
下の項目でご紹介している内容は、大袈裟ではなく実話です。。
個人的に色々な出来事を体験して、「日本人は自分たちの事を棚に上げて、外国人のマナー違反ばかりを指摘しているのかもしれない・・・」と、深く考えさせられてしまいました。
きっと、中には「嘘だろ!?」と驚かれることもあると思いますが、リアルに日本人が利用した後の清掃に立ち会ったお話です。
今一度、ホテルや民泊の利用マナーについて考えるきっかけになれば・・・と思います。
肉投げ合戦が行われた形跡・・・
民泊には、バーベキューセットが準備されており、お庭でバーベキューが楽しめる物件があります。
そのような物件に行った際に目にした光景なのですが、BBQで余った食材(生肉・生の魚介類・焼きそばなど)を雪合戦でもするかのように投げて遊んだ残骸がそのままにされていたケースがありました・・・。
初めは「食材をこぼしちゃっただけなのかな・・・?」とも考えましたが、お隣のお家(通常の民家)の庭に肉や魚介類を投げ込もうとした形跡や、家の外壁に肉を投げつけ、貼り付けて遊んだ様子も見受けられたので、完全に悪ふざけでやったことだと思われます。
おまけに、室内でも投げ合って遊んだようで、室内にも食材が散らばっており、布製の家財には食材のシミが出来てしまっていました。
食べ物を粗末にする行為や他人の家を魚介類や生肉で汚す行為も、にわかには信じがたい光景でしたが、民泊に関係のないご近所さんにまで迷惑をかけようとするとは・・・驚きでした。
このように、中には民泊のホスト(家主)に迷惑をかけるだけでなく、近隣の住宅にまで迷惑をかけるゲスト(利用者)がいるんです。
ホスト(家主)と近隣住民の信頼関係まで壊すのは、いかがなものかと思います。
家主の私物が保管されている場所に侵入する
民泊には家主がいます。
家を民泊として貸し出している理由は、ホスト(家主)さんによって違い・・・、県外に転勤している間だけ貸し出すという人や、アパートの空き部屋を民泊にしたという人、沖縄にある別荘を民泊にしたという人など・・・、理由は様々です。
なので、場合によっては家の中にホスト(家主)さんの私物(帰ってきた際に使う服など)が保管されている倉庫があったりします。
そんなプライベートな倉庫には、カギがかけられ「立ち入り禁止」と書かれているのですが・・・中には鍵をこじ開けて倉庫内に立ち入る人がいるんです。
中が気になっただけなのか、物を盗る目的があったのかはわかりませんが、「privacy」「立ち入り禁止」と書かれ、鍵までかけられている部屋を鍵を壊してまで入るのは、やはり・・・いかがなものかと思います。
このような事は、2年間のうちで4度ありました。全て別のゲスト(宿泊者)です。
家中にマーキングがされていた
タイトルを呼んで「ペット?」と考えた方もいるでしょうが、残念ながら事件が起こったのはペット不可の物件(民泊)。
そう・・・、普通に人間が家中に放尿していた案件がありました。それも一か所じゃなく、至る所に・・・。
家に綺麗なトイレが2ヵ所あるにもかかわらず、ありとあらゆる場所におしっこをしていた為、ラグやソファーなどからは、尿のにおいが漂い・・・、ラグを踏むと、乾いていない尿がじんわり浮き上がってくる始末・・・。
自宅なら絶対にトイレで用を足すだろうに・・・、なぜ他人の家となるとトイレじゃない場所で用が足せるのか不思議でなりません・・・。
清掃後も、布に染み込んでしまった尿の臭いが消えず、買い替えまでの間 貸せられない状態になってしまいました。
正気の沙汰とは思えない状況・・・。
日本人宿泊後の民泊あるあるをご紹介
体験してみて分かった、民泊清掃あるあるをご紹介したいと思います。
使用済みコンタクトが壁に貼り付けられている率の高さ!
洗面所の鏡やベットの枕横、バスルームなどには、使用済みのコンタクトレンズが貼り付けられていることが多いです。(割合的には3回に1回くらいのペースで見かける)
足元にゴミ箱があるのに、なぜ・・・壁や鏡、ベッドに貼り付ける(捨てる)のか、本当に不思議でなりません。
透明のコンタクトレンズだと、壁に貼りついていても見つけづらいので本当に困ります。
使用済みフェイスパックを枕の横に置く人の多さ!
旅行に行く際、多くの女性が小分けタイプのフェイスパックを持っていくかと思います。特に、沖縄旅行となると寝る前の「美白パック」は欠かせません。
それは十分理解できるのですが、使用済みのフェイスパックを・・・ベッド横のゴミ箱でなく、枕横に置く人が多くてビックリ!
それによって、ベッドのシーツとマットレスはフェイスパックの液体シミが・・・。同様に、ヘアオイルの小分けタイプのゴミも枕横に置いている人も多いです。(それによってオイルのシミが出来ています)
今回密着してみて驚いたのが「ゴミをゴミ箱に入れられない女性が意外と多い」という事…。
一緒に来ている男性も、片付けが出来ない女性を何とも思わないのか・・・不思議でなりません。
家主のお気に入りのグラスなどを灰皿にする人の多さ…
家主が旅行先などでお土産として購入してきて、インテリアとして飾っているグラスや花瓶などを灰皿として利用する方がいます。
きっと、自分が同じことをされると嫌な気持ちになるでしょうが・・・他人の物となると全く気にならない方も多いようです。
ちなみに、ペットボトルや空き缶などを灰皿として利用する行為も、清掃している人にとってはタバコの吸い殻を取り出して、洗ってから分別をしなければいけないので大変困ることのようです。
喫煙可能物件に関しては、喫煙場所と灰皿が設置されているので、しっかりと守るようお願いします。
電化製品は付けっぱなし!窓も開けっぱなしで帰る人が多い!
とにかく、家中の電気・エアコン、テレビをつけっぱなしにして帰る人がとても多いんです。
それだけならまだしも、玄関はしっかりと鍵がかけられているのに、その他の窓が全開に開けられているという事もあります・・・。
清掃の方が到着するまでの間に、泥棒に入られてもマズいですし、大雨の日でも構わず開けていく方がいるので、清掃員が到着するまでには家の中が水浸し・・・という事も。
民泊はホテルと違い「鍵を閉めたら電気やテレビが自動的に消える・・・」なんてシステムはありません。普通のお家なので、電化製品の電源は切り、戸締りをしっかりとしてからチェックアウトしましょう。
無料にしてもらおうと、嘘の評価をする人も結構多いみたい
提供された料理にゴミを自ら入れて、「ゴミが入っていた!」といちゃもんをつけて無料にしてもらおうとする悪質なお客さんっていますよね。
それと同様に、「掃除がされていない状態だった」と嘘の評価をして、無料にしてもらおうとする悪いゲスト(利用者)がいます。
県外に関しては分かりませんが、沖縄の民泊は清掃後に、清掃会社とは別の会社(または家主自身)が、きちんと清掃されているかを確認するシステムがあります。
なので、清掃後は清掃会社の上の人がチェックし、その後 別の企業(または家主)がチェックする2重チェック体制になっているので、掃除がされていない状態で貸し出されるということはあり得ません。
実際に私がお手伝いした日にも、チェックインした利用者の方が「家の掃除がされておらず、清掃をする為に旅行1日を潰してしまった」と評価した事がありました。
もちろん、2重チェックがされており、清掃済みであることは皆知っていたので、大ごとにはなりませんでしたが、実際に体験する事になるとは思いませんでした。
Win-Winではなく、借りる側の立場が強いことに疑問…
民泊の宿泊予約をする大手サイトさんは、借りた側が家を評価するシステムをとっています。
ですが、それって・・・家や私物を提供しているホスト(家主)よりも、ゲスト(借りた側)が優位に立ちやすいと思うんです。
実際に、上の項目でご紹介したような悪質なゲストに対しても、
「罰金を請求すると悪い評価を付けられかねない・・・」
といって、家主側が泣き寝入り(清掃や買い替え代などを負担する)事も多いんです。(もちろん、中には悪評を恐れず、私財の買い替え代を請求する家主さんもいらっしゃいます。)
私財をめちゃくちゃにされているのにもかかわらず、悪評がつかないように、ひたすら我慢するホストが多いことに納得がいきません・・・。
それって、普通に考えておかしいと思いませんか?
個人的には、「この方は家を大事に使ってくださる方なので、安心して家を貸すことが出来るゲストさんです」と、家主が借りた側を評価するべきだと思うんです。
その評価をゲスト(借りた側)に公開しなくてもいいので、民泊業を営んでいるホスト(家主)間で確認でき、マナーが悪いゲストに「家を貸すか・貸さないか」をホスト(家主)自身が選択できるようにすべきだと思います・・・。大切な家や私財を守るために。。
民泊は、家を貸す側・借りる側がWin-Winな関係でなくてはならないと思います。
ですが、実際には借りる側が「お客様は神様だ」といった態度になっていることに納得がいきません・・・。
中には最高のゲストもいる!けど、割合的には少ない…
上でお話ししたような悪質なゲスト(宿泊する側)は、全体の2割程度・・・。客層の割合としては、
- 悪質なゲスト 2割
- マナーの悪いゲスト 4割
- 普通に使うゲスト 3割
- 最高のゲスト 1割
といった感じです。
マナー良く使ってくれる人の割合は、全体の4割程度しかいません。
やはり、マナーのいい利用者に比べると、マナーの悪い利用者の方が多いので、今回は特に悪質な2割のゲストに焦点を当ててお話ししました。
ですが、利用者の中には、家を綺麗に使ってくれるだけでなく、「お家を貸していただき感謝します」と書かれた直筆のお手紙を置いて帰るゲストさんもいらっしゃいます。
みんなに、ここまでの事をしてほしいとは言いません。ですが、「他人様の家を貸していただいている」という事だけは絶対に忘れてほしくない・・・。
自分の家ではしない(出来ない・やりたくない)ようなことは、他人の家なら尚更やってほしくない・・・。そう思います。
お金を支払っているから何やってもいいという訳ではありません。
お金を払っていても、他人様の家を貸していただいている事に代わりはありません。
それを絶対に忘れてはいけません。
【まとめ】今一度、自分のマナーを考え直してみて!
日本のメディアなどでは、外国人のマナー違反ばかりが取り上げられており、あたかも外国人だけマナーが悪いような報道がなされています。
ですが、実際のところ・・・沖縄の民泊や、ホテルの清掃に携わっている方の多くは「日本人ほどマナーが悪いお客さんはいない」と言います。
筆者自身も、今回密着してみて…そう感じましたし、日本人でありながら・・・日本人にガッカリしてしまった自分がいました。。
もちろん、中には良識のある利用者もいらっしゃいました!ですが、実際体験してみて分かったのは・・・マナーがいい方よりも、マナーが悪い方が圧倒的に多いという事実でした。
フロントや従業員が建物内にいないというだけで、こんなにも無法地帯のような状況になるとは・・・思ってもいなかったので驚きの連続でした。
私達が知らない(メディアで取り上げない)だけで、海外で民泊やホテルの利用に関する日本人のマナーが問題になっているのではないかと・・・考えずにはいられません。
今回の密着で、一部の常識がない人達のせいで、世界中で「日本人」のマナーが問われる日が来るのではないかと不安になってしまう体験となりました。
もしかすると、一部の常識のない日本人が世界中で迷惑をかけているかもしれません・・・・。
今一度、自分のマナーを見直してみてください。
「とにかく日本人が利用した後を見せたい!見てほしい!!」