海に囲まれた島、沖縄。海の幸に恵まれているので魚貝類の消費量はさぞかし多いのかと思いきや・・・・全国でワーストに。
沖縄は魚介類の消費量がワースト…
沖縄といえば、海!海に囲まれた沖縄県ではさぞたくさんの魚介類がとれて、毎日新鮮な魚たちを食べられるんだろうなぁ…と思っている人は多いのではないでしょうか。確かに、あれだけ美しい海なので魚たちも良質なプランクトンを食べてすくすくと育っているはずと思いますよね。
しかし、単刀直入に言うと沖縄県は「魚介類の消費量が全国でいちばん低い県」となっているんです!
※沖縄県が魚介類消費量がワーストというのは平成18~20年の期間で生鮮魚介類の消費量を総務省が調査したデータ結果になります。
沖縄の人たちってあまり魚を食べないのでしょうか?また、あれだけきれいな海で育つ魚はおいしくないのでしょうか。沖縄の魚介類について、いろいろな疑問を見ていきましょう!
沖縄の魚は淡白なものが多い!
みなさんは、魚がおいしいところと言うとどこを思い浮かべるでしょうか。やっぱり、北海道ですよね。そのほかにも全国で魚がおいしい!という水揚げ場がたくさんありますが、特徴としてはやはり「寒いところ」が多いのです。
寒いところを泳ぐ魚というのは、身体に脂肪をたくわえて泳ぎまわっています。これが脂ののったおいしい魚だということですね。
また気温としてはそれほど寒くないところでも、潮の流れが速い・ぶつかっているところなど泳ぐ力が必要になる場所は、魚たちもどうしてもパワーが必要になります。そのため、たくさん泳いで身が引き締まっている、歯ごたえや鮮度の良いおいしい魚になるということです。
…では、沖縄はどうでしょうか?
まず海水温がまったく違いますし、潮の流れも割と穏やかなところです。そうすると、北海道などと違って魚も脂肪を蓄えたり、流れに抗って泳ぐ必要がないということになりますね。つまり、脂がのった魚や身の引き締まったプリプリの魚が少ないということにつながります。
カラフルな魚たち、料理はちょっと。。。
沖縄でとれる魚というのは、まるで熱帯魚の水槽を見ているかのよう…。真っ赤なグルクン(タカサゴ)やミーバイ(アカハタ)をはじめ、青&オレンジのカラフルなイラブチャー(アオブダイ)などなど。見慣れない人にとってはちょっと食欲をそそる見た目…とは言えないのが、沖縄のように暖かい地域に多い魚の特徴なんですね。
先ほども言いましたが、寒い地域の魚とは違って沖縄でとれるこれらの魚は脂があまり乗っていないので、あっさり系の淡泊な身になっているものがほとんど。なので刺身として食べたりすることは少なく、揚げ物・汁物などがっつりと味をつけた調理法で料理される事が多くあります。
このように沖縄では、焼き魚や刺身といった「ザ・日本人」の食卓にのぼるメニューに向かない魚が多いというのが、消費量が低い一因だと考えられています。もちろん刺身がまったくないというわけではなく、沖縄ではマグロがとれたり、先ほどのイラブチャーも刺身にしておいしく食べることができますよ!すべての魚が刺身に向いていないという訳ではありません。
沖縄では魚より肉の食生活が基本
そもそも、沖縄というのはお肉を食べる人が多い地域。特に有名な豚肉をはじめ、イルカやヤギなども食べる地域もあります。
でも、まったく魚介類を食べないというわけではありません。
魚介類に関連して、沖縄では「海藻」がとてもよく食べられています。もずく、海ぶどう(本来はクビレズタといいます)などの海藻類は沖縄で古くから食べられていますし、現在でも流通しているもずくや海ぶどうはほぼ沖縄産のものとなっています。
海藻はとても栄養価が高く、さっぱりとした味わいなので暑い沖縄でもよく食べられている食材なんですよ。なので、魚介類の消費量としてはワーストになってしまいましたが、このように栄養はほかの食材からしっかりと摂取することができます。
長寿の人が多い沖縄では、お肉をよく食べ、さらに体に良いという海藻をたっぷりと食べていることでみなさん元気なのかもしれませんね…。
最後に、生鮮魚介類の消費量ではワーストになってしまいましたが、平成26年の調査では魚貝類の缶詰消費はNO1となっています!笑
これは沖縄県民がシーチキンをちゃんぷるーなどでよく使う為だと思われます。
その他にも沖縄と言えば天ぷら!沖縄の天ぷらは衣がカリカリサクサクで、衣にも味がついていて美味しいです!衣が分厚くて中身がほんの少ししか無いと言っている記事をたまに見かけますが、あれは外れの天ぷら屋さんです。ちゃんとしたところはそんな事ありませんので、是非食べてみて下さい!ハマります。