県外にも広く知られているうちなータイム。なぜ沖縄の人はうちなータイムなのか・・・どんな場面でうちなータイムが発動するのか・・・会社への出社もうちなータイムなのかなどなど気になる事が多くあると思います。沖縄のうちなータイムについて解説していきたいと思います!
沖縄独特の時間感覚・うちなータイム
昔から「所変われば品変わる」と言うふうに、その土地土地で風習や言葉などさまざまな違いが発見できますよね。
特に同じ日本なのにこうも違う!?と驚かれるのが、沖縄。方言はもちろんのこと、気候や風習が大きく違うのでまるで海外旅行に来た気分を味わうことができます。
そんな沖縄の魅力に取りつかれて移住した方の多くが「うちなータイム」というものに戸惑っています。
うちなータイムっていったい何!?
「うちなー」というのは、沖縄という意味の方言です。
沖縄タイムや沖縄時間とも呼ばれるこのうちなータイムは、日本の本土ではなじみのないものです。言ってしまえば、うちなータイムは「遅刻」のことです。
どういうことかと言うと、沖縄県では時間の流れがゆっくりに感じられることやさまざまな理由から、県民性がのんびりしているとよく言われます。南国に旅行に行くと、海辺を眺めながら時間がゆっくり過ぎていくわ~…なんてよく言いませんか?
沖縄でもそののんびりとした感覚があり、たとえば飲み会の待ち合わせでは予定時間になっても誰も集まらないというのはよくあること。
しかもその遅れる時間とういのは5分や10分程度ではなく、30分~1時間くらいが多く、それ以上何時間も遅れてくるという方も少なくありません。(!)これが、うちなータイムなんです。
うちなータイムが始まった理由
東京など都心では、多くの方が電車を利用していると思います。災害やトラブルがない限り定刻で動きますし、先の予定に合わせてピッタリの時間に乗車することができますよね。
しかし、沖縄では鉄道がなく、あるのは唯一のモノレールであるゆいレールのみ。
車で移動する方が多いので電車のように時間ピッタリ!となることが少ないですし、渋滞に巻き込まれて遅れることもしばしば。車社会ならではの、お互いに「ちょっとくらい遅れても許し合おう」という感覚なのでしょうか。
また、沖縄は夜型社会。お酒が好きな方が多いですし、そうなるとやっぱり夜に何時間でも飲み会が繰り広げられます。なので飲み会のスタート時に少し遅れたくらいでは、まだまだ夜はこれから!という感じなのです。
飲み会=うちなータイム=なかなか始まらない
もちろん、どこもかしこもうちなータイムだらけ…というわけではありません。
うちなータイムが適用(?)されるのは多くは飲み会です。仕事の待ち合わせなど大切な場面においては、さすがにうちなータイムだと怒られます。
たとえば…
- 飲み会
- 歓送迎会
- 家族や親せきとの集まり
といった場面で、うちなータイムがよく見られます。
本土からやってきた新入社員の歓迎会で、歓迎されるはずの新入社員以外の現地社員はうちなータイム発動、歓迎会が始まるまでぽつんと待っている…というのはよくある話です。中には予定時刻より何時間も遅れてやってきたことで、二次会や三次会からの参加…ということもあるんですよ。
仕事でのうちなータイムは厳禁
先ほど、仕事のときにうちなータイムだと怒られる…と言いました。
しかし、1964年の那覇市民憲章には「時間をまもりましょう」という一文が盛り込まれていたんだとか…。仕事のときでもうちなータイムという方が実は多かったそうで、沖縄県が本土に復帰した1972年ごろからは減っていったと言われています。
それでもやっぱり現在でもうちなータイムが沖縄の各地で、色濃く残っています。
ですが、時間に遅れても「なんくるないさ~」と誰も怒らずのんびりと待ってくれるのが、沖縄県民。このおおらかな心とテーゲーさ(適当さ)、なんだか「まぁ、いっか…」となりませんか?
ゆるっと、のんびりと過ごすことができる沖縄は、このうちなータイムを含めて多くの方に好かれているんですね。
沖縄県以外の方でも耳にすることがあるうちなータイムですが、いったいどんなものなのでしょうか?沖縄ならではの独特の時間感覚であるうちなータイムについて詳しく見ていきましょう!