沖縄を訪れた際に、様々な場所で目にする「石敢當」という文字・・・。気になっていた方も多いのではないでしょうか?そんな石敢當・・・なぜ街中にこんなに多く設置されているのか、なんの意味があるのかなどを詳しくお話ししていきたいと思います。
沖縄の文化~石敢當編~
沖縄には変わった名前の方が多いですよね。
仲村渠さん、瑞慶覧さん、阿波根さん・・・さまざまな変わった名前の方がいらっしゃいますが、その中でも「石敢當」という名を見たことがありませんか?
沖縄の住宅街を歩いていると見かけることがある「石敢當」という、おうちの表札のようなモノ。
見た目は表札に見えますが・・・実はこれ、名前(表札)ではないんです!
昔から沖縄で生まれ育った方は、慣れ親しんでいるものなので「表札」でないことは、当たり前のように知っていますが、県外から移住されてくる方や、旅行で来られる方にとっては何なのかわからない・・・といった方も多くいらっしゃるんです。
そんな石敢當ですが、いったい何のためにあるのか、どういう役割があるのか・・・という事をお話ししていきたいと思います。
石敢當って、いったい何?
沖縄本島を中心に、沖縄の離島、鹿児島県でも見ることができると言われている石敢當。
あまり目立たない小さなものから、石板に字が彫られたものや大きなもの、コンクリートに直接ペンキで字が書かれているもの、灯篭スタイルのものなどさまざま。沖縄を訪れると、一度は必ず見かけるかと思います。
そんな石敢當を見かけるのは、家の前やT字路や三叉路といった場所の壁・・・。
これは、沖縄では街中を徘徊する魔物(マジムン)がいて、その魔物は直進するという性質を持っていると考えられています。
魔物がT字路や三叉路などの突きあたりにぶつかると、その向かいの家に「魔物(マジムン)が入ってきてしまう!」と信じられていたことから、魔よけとしてT字路や三叉路の向かいの家の方は石敢當を設けるようになったのだそうです。
石敢當に当たった魔物は砕け散ると言われているので、石敢當は魔よけとして昔から利用されているんです。
先ほど、石敢當は中国が発祥だと言いましたが・・・ミャンマーやマカオ、さらに日本でも沖縄や鹿児島県以外にも東京都などに石敢當が設置しているところがあるそうです。ですが、これらの石敢當がいつごろ設置されたのかは、まだわかっていないそうです…。
沖縄で一番古い石敢當は久米島にあった!
沖縄で現存しているもっとも古い石敢當は、久米島にある「西銘(にしめ)の泰山(たいざん)石敢當」だと言われています。こちらは1733年につくられたということがわかっていて、高さは1メートルを超えているものです。
ただ、年代が刻印されていてある石敢當としてもっとも古いものは、鹿児島県にある「松山町泰野(たいの)の石敢當」だそう。こちらは1616年につくられていることがわかっています。
2~3番目に古いのは宮崎県(1689年・江戸初期)、4番目はまた鹿児島県(1701年)、5番目にして…ようやく「西銘の泰山石敢當」(1733年)の名が挙がってきます。
今のところ発見されている石敢當で一番古いものは鹿児島県にあるそうです。沖縄でないのはとても意外でした。
お土産として人気になってきた石敢當
最近では、この石敢當がおみやげグッズとしても販売されていて、多くの方に親しまれています。また、最近では石敢當を購入する方が増えている為、通信販売でも石敢當を購入することができるようになっているそうです。
石敢當と共に、魔よけやお守りを沖縄土産として購入して帰る方が増えているそうですよ。
※商品の価格は記事作成時点の価格です。価格は変動する事が御座いますので、実際の価格はオンラインショップの商品詳細ページでご確認下さい。
沖縄に行ったとき、移住したときに表札のような石敢當を見て「石敢當さんって人、たくさんいるなぁ」と勘違いしてしまう方が多いんだとか…。それくらい沖縄県では、どこに行っても当たり前のように石敢當が設置されています。
昔からの風習のひとつとして、今も信じられている石敢當。このおかげで、沖縄では魔物(悪霊)が悪さをせず穏やかに過ごすことができるのではないでしょうか?
お土産品店で販売されているお土産用の石敢當は、一つずつ手作りの物も多く、それぞれ表情が違っており見ているだけでもとても楽しいです♪自分の家を守ってもらう石敢當。購入する際は、多くある中から目に留まるお気に入りの一品を見つけてみましょう♪
これは石敢當(いしがんどう、いしがんとう、せっかんとう)と呼ばれていて、中国発祥のものだと言われています。