今年の夏、初めて食べた「夏小紅」という品種のマンゴーがあまりにも美味しかったので、農家さんに直接お話を聞くために夏小紅農家へと取材に行ってきました。甘いマンゴーが食べたい・誰かに贈りたい・沖縄でマンゴーをお土産に買って帰りたいという方、必見ですよ!
マンゴー好きな筆者が食べて感動した「夏小紅」
毎年、マンゴーの時期になるとファーマーズマーケットへ行き、旬が終わるまでの間の2カ月間で「これでもか!」というほどマンゴーを食べ、冷凍ストックをするほどマンゴー好きなミッチェル&ジェシカ。
そんな私たちのもとに、今年初めて「夏小紅(なつこべに)」という名前のマンゴーがやってきました。
マンゴー好きとは言っても、今までマンゴーの定番であるアーウィン種(アップルマンゴー)ばかりを食べていたので、品種と言えば・・・他にキーツマンゴーくらいしか知りませんでした。
頂いた「夏小紅」は見た目が黄色く、今まで真っ赤なアーウィン種ばかりを見ていた私たちには「熟していないのでは?」「酸っぱそう」とも思えてしまうほど黄色い・・・。
ですが、添えつけのパンフレットを見てみると、「黄色くなったら食べごろ」「糖度が18度もあり、アーウィン種よりも糖度が高い」という文言が!全体が黄色く色づいていれば、完熟に近い状態のようです。
アーウィン種の中でも、糖度などの条件が厳しいと言われている 有名な「太陽のタマゴ」よりも糖度が3度以上も高いという事で、物凄く気になり、実際に食べてみる事に・・・。食べてみての感想ですが・・・
「こんなに甘くて美味しいマンゴーがあったんだ!」という驚き・感動とともに、「実際に育てている方に会って、話を聞いてみたい!」という気持ちが沸き上がり、私達が食べた夏小紅を育てた農家さんに取材させていただくことにしました。
夏小紅ってどんな品種なの?
夏小紅の詳細
- 品種:リペンス
- 糖度:18~20度
- 大きさ:約400~600g
- 出荷時期:6月下旬~8月下旬
- 特徴:皮が黄色・オレンジ色。糖度が18度もある
夏小紅(なつこべに)というマンゴーは、2012年に商標登録された新しいマンゴーです。
アメリカ合衆国で栽培されていた「リペンス」という品種のマンゴーを沖縄県に導入し、国内で初めて育成したものだそうです。
こうして出来た沖縄産のリペンスを、「夏小紅(なつこべに)」という名前で商標登録・販売し始めたのですが、まだまだ栽培している農家さんも少なく、沖縄県内のスーパーなどでもあまり見かける事がありません。
幻のマンゴーと呼ばれている品種はいくつもありますが、夏小紅も現時点では幻のマンゴーの1つと言ってもいいでしょう。
あまりに美味しかったので、夏小紅を育てている農家さんに話を聞いてきた
初めて食べた夏小紅があまりにも美味しかったので、夏小紅を栽培・出荷されている金城さんにお話しを聞いてきました。
金城さんのビニールハウスには、立派な夏小紅が沢山実っていました。全て無農薬で育てたものだそうです。
金城さんが、夏小紅を育て始めるきっかけとなったのは、北部試験場(沖縄県農業試験場名護支場)から新種(夏小紅・てぃらら)のマンゴーがアメリカから沖縄へやってきたという話を聞いた事・・・。「試しに植えてみたい」と名乗りを上げ、ビニールハウス(300坪)全体に夏小紅を植え、育て始めたのだそうです。
その当時、金城さんと同様、沖縄本島に2~3名・宮古島でも4~5名の方が、夏小紅の育成にチャレンジされたそうです。
殆どの方が、アーウィン種の畑に2~3本だけ夏小紅の苗を植える感じでチャレンジし始めたのですが、金城さんは最初からビニールハウス(300坪)全体に、まとめて夏小紅を植えてチャレンジしたのだそうです。
アーウィン種に関しては、どうしても育てるのが上手な先輩方が沢山おり、今更追いつくことができない。だったら、新しい品種を育ててみよう!と、夏小紅の栽培に着手したのだそうです。
夏小紅の味について
夏小紅の味について「さっぱりしていながら、18度以上の甘さがある。夏小紅は爽やかでとても甘い」のだという金城さん。また、アクが少なく、繊維が少ないのも特徴の一つなのだそう。
とても甘くて美味しいのですが、知名度がまだまだ低い事と、完熟時の色が黄色く・・・アーウィン種に色では劣ってしまう。その為、店頭に並んだとしても、アーウィン種を選んで購入する方が多く、まだまだ食べた事のない人の方が多いという事でした。
甘くて酸味もあったほうが良い方は「てぃらら」
金城さんの農家には、夏小紅と同時に商標登録が行われた「てぃらら」というマンゴーも1本だけ育てていらっしゃいました。
てぃららと夏小紅の違いを聞いてみると、糖度は同じくらいあるのですが、「てぃらら」は「夏小紅」に比べると少し酸味があるのだそうです。甘酸っぱいマンゴーがお好みの方は「てぃらら」がオススメです。
夏小紅はどこで購入できるの?
金城さんの夏小紅は、JAおきなわさんに出荷しており、県外のお店や沖縄のファーマーズマーケットなどで販売されているそうです。(どこの店舗で販売されているのかまでは、詳しくは分からないようです。)
那覇空港でも、特別に販売してもらっているという話を伺ったので、実際にどこへ行けば手に入るのか調べてきました!
夏小紅の取り扱いがあったのは、那覇空港 国内線ターミナルの2階 出発口Aの向かい側にある「美らガーデン」というJAおきなわさんが出店しているお店にありました!
まだまだ知名度が低いうえに、見た目が黄色い色をした夏小紅。一見・・・熟してないように見える為、夏小紅を知らない方は、赤くて美味しそうなアップルマンゴー(アーウィン種)を購入して帰る方の方が多かったです。
見た目は黄色くても、糖度はアップルマンゴーよりも高く、とても美味しい夏小紅。価格も1玉1000円程度で購入できるので、マンゴーが旬の時期に那覇空港に立ち寄るのであれば「夏小紅」は買いですよ!
目の前でスルーしちゃうのは勿体ない!太陽のタマゴよりも糖度が3度以上も高く、甘くてさっぱりしていて美味しい・・・なのに1000円程度で手に入る!お土産にも自宅用にも、マジでオススメなマンゴーです!
マンゴー特有のクセが無いと物足りない…と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、この辺りは好みによると思いますので、まずは食べてみて下さい♪
味を知ってしまったら、アーウィン種には戻れない!?
今までの人生、ずっとアーウィン種(アップルマンゴー)を食べてきたので、アーウィン種の美味しさはもちろん知っています。
ですが、糖度18度以上という甘い夏小紅を一度食べると「次も夏小紅が食べたい!」「誰かに食べさせてみたい!」という気持ちになるほど、衝撃的な美味しさでした。
日本全国にいるマンゴーファンの方に、ぜひ知ってもらいたい・食べてもらいたい「夏小紅」!本当に美味しいマンゴーなので、知名度の高い商品の陰に隠れているべきではないし、みんなに知ってもらいたい!いいものは分かち合いたい!という気持ちから、記事を作成してみました。
マンゴーが好きな方、マンゴーをお土産に買って帰りたいという方は、ぜひ「夏小紅」を一度食べてみてください!この爽やかでとろけるような甘さがクセになりますよ!
夏小紅農家の金城さんは「選べる品種が増えたと、とらえてほしい」と語っていらっしゃいました。マンゴーと一口に言っても、たくさんの品種があります。ご自分の好みの甘さ・酸味・濃厚さのある品種を見つけ出してみてくださいね!
数あるマンゴーの品種の中でもトップを張る美味しさ!めちゃくちゃ甘いのに、さっぱりとして爽やか!マンゴー特有のクセが無く、繊維質も少ない。口の中でとろけるようなマンゴー!!