沖縄のソウルフードである沖縄そばは、スープとトッピングによって様々なメニューが楽しめます。もちろん麺も太さに種類があり、麺の種類によっても味が変わります。しかも麺の種類は、地域によって異なるのが沖縄そばの特徴です。
沖縄そばの麺とは?
沖縄そばに使われる麺には、そば粉が使われていません。
使われている粉は小麦粉で、しかも100%使用です。
昔は、小麦粉と木炭(もっかい)で麺を作っていましたが、現在では木炭で作っているお店は少なくなりました。
現在では、小麦粉を練る際に、重曹や卵、塩・水を混ぜた仕込み水を加え、麺を作っています。
沖縄そばの麺は地域によって太さが変わる!?
沖縄そばの麺は、地域によって麺の太さが異なるってことを知っていましたか?
もちろん、お店のスープの味付けによっては、地域関係なく麺の太さを変えているお店もありますが、覚えておくことで好みの沖縄そばに出会える確率がグンと上がると思います。
どのような特徴があるのか見ていきましょう。
麺の種類① 細麺
沖縄を代表する離島・宮古島で主に食べられるのが、細麺です。
麺の直径が3mm未満となっており、ストレートタイプが多いです。
なお、宮古島の沖縄そばは、麺の下に隠すようにして具を入れるのが伝統的な盛り付け法です。
麺の種類② 中麺
沖縄本島中南部で一般的なのが、麺の太さが3mm~4mmの中麺です。
中麺にはストレートタイプと縮れタイプがありますが、沖縄そば屋ではストレートタイプの麺を使うことが多いです。
なお、本島中南部のスーパーでも品ぞろえが多いのが中麺タイプで、1袋400g入り(約2人前)が100円前後で販売されています。
麺の種類③ 太麺
沖縄本島北部では、麺の太さが7mm前後のものが主流です。
ただし、形状はきしめんに似ているため、「平麺」と呼ぶこともあります。
沖縄本島北部は濃い口のスープが特徴なので、スープが絡みやすい太麺を使うのが主流になりました。
なお、沖縄本島内のスーパーでも太麺を購入することはできますが、細麺・中麺と比べるとやや高めに価格が設定されています。
麺の種類④ 丸麺
石垣島を含む八重山諸島では、断面が丸い形をした丸麺を使用します。
麺の色がやや濃いのも丸麺の特徴で、「たまご麺」という呼び方をすることもあります。
なお、沖縄本島内にある八重山そば専門店では、石垣島(沖縄本島から近い八重山諸島の島)から麺を毎日直送するこだわりの店も多いです。
麺の種類⑤特殊麺
沖縄そばは古くから沖縄で食べられているため、麺の形状以外にも特徴ある麺が存在します。
これらの麺は、地域の特産品を小麦粉に練りこんでいるのが特徴です。
なお、地域の新たな特産品として次々と新しい麺が開発されているため、現在どのくらいの数の特殊麺が存在するのか確認が難しいです。
代表的な特殊麺には・・・
- 本島南部エリア
- 与那原町の「ひじき麺」
- 本島南部エリア
- 八重瀬町玉城の「もずく麺」
- 本島中部エリア
- 北中城村の「アーサ麺」
- 本島北部エリア
- 宜野座村の「じゃがいも麺」
- 離島エリア
- 与那国島の「長命草麺」
などがあります。
ちなみに最近注目されているのが、本島中部エリア・沖縄市の「しっきり麺」で、中にナマコが練りこまれています。
沖縄そばは麺の種類が選べる店もある
沖縄そば屋では、麺の種類を客が選べる店もあります。
同じスープを使っても麺の種類によって食感が違うため、客が好みの麺を選べるようにしているのです。
麺の形状の違いから選ぶ場合の料金は変わりませんが、特殊麺(主によもぎ麺)を選ぶ場合は料金がアップするのが一般的です。
【まとめ】麺の種類にこだわるのが沖縄そば通
沖縄そばはソーキそばや三枚肉そばなどトッピングによって味を楽しむこともできますが、本来の沖縄そばは、ネギ・カマボコ・紅ショウガのみでスープと麺のうまさを楽しむ沖縄料理です。
シンプルな料理だからこそ麺とスープの相性が重要であり、それが地域によって麺の種類が異なる背景にあります。
そんな奥の深い沖縄そばの麺の世界に足を踏み入れれば、あなたも間違いなく「沖縄そば通」になれるはずです。
沖縄そばの麺は、自宅でも簡単に作れると言われています。興味のある方は、ぜひ一度麺づくりをしてみてはいかがでしょうか?