沖縄でも「できる範囲で困っている人を支援したい」と考える人が増えています。特に緊急事態宣言で学校の休校が続き、学校給食が一日の主な食事になっている子供たちの困窮した状況が報道されてからは、その傾向がより一層強まっています。そんな人にぜひ知ってほしいのが「セカンドハーベストジャパン」の活動です。
セカンドハーベストジャパンってどんな団体?
セカンドハーベストジャパンは、寄付による食品のフードバンク(生活に困っている人や野外生活者などに無償で寄付食品を提供すること)を主な活動目的としたNPO法人です。
海外ではこのような食品の寄付活動が、企業だけでなく個人レベルでも定着しています。
ところが日本では寄付という行動そのものがあまり定着しておらず、食品の寄付活動も、フードロスが社会問題となったことがきっかけで注目されるようになりました。
最初は食品企業の提供から始まったフードバンク
セカンドハーベストジャパンの主な活動であるフードバンクは、食品工場や企業から無償で食品を提供してもらったことが起源にあります。
食品工場や食品を扱う企業にとって、食品の廃棄は避けられないものです。
もちろん、賞味期限が切れた食品は、健康面に問題が出る可能性があるため、セカンドハーベストでも安全性を考慮し、受け入れる事が出来ません。
ですが、廃棄の対象となるものの中には、包装の破損や容器の変形など、食品そのものの品質に関係のない食品も多く含まれます。
包装の破損や容器の変形は、見た目が悪いため商品にはなりません。ただし中身に問題はないので、食品の品質は正規品と同じです。
これまではこのような食品もすべて処分の対象だったため、処分の費用は食品を扱う企業の負担でした。
その反面、社会にはさまざまな事情で生活に困り、日々の食事をまともに取れない人がいます。
世界初のフードバンク「セントメアリーズフードバンク」も、まだ食べられる食品を費用をかけて処分しなければならない企業と、毎日の食事に困る人の両方の問題を解決する方法として始められました。
その後、企業からの食品の提供だけでなく、農家が出荷できずに残ってしまった農作物なども寄付してもらえるようになります。
このようなフードバンクの活動をさらに活発化させることを目的に設立したのが、セカンドハーベストなのです。
【注意】なんでも寄付できるわけではない!!
キリスト教圏の国々では、寄付という行為は非常に身近な行為です。
ところが日本では寄付という行動そのものが定着しておらず、フードバンクについても「名前は聞いたことがあるけどよくわからない」という意見が未だに多いです。
その為、余分な食べ物を何でもかんでも寄付と称して持ってくる方が多いのだとか・・・。
セカンドハーベストジャパンのフードバンクに寄付できる食品は「食品としての品質に問題のない食品のみ」で、賞味期限が切れた食品は寄付できないのです。
たとえば、賞味期限が切れたお菓子が大量にあるAさんと、お中元でもらったそうめんが大量に余っているBさんがいるとします。
Aさんのお菓子は、賞味期限が切れた時点で品質に問題があります。そのためセカンドハーベストジャパンのフードバンクに、寄付することはできません。
これに対してBさんのそうめんは、食べきれずに余っているだけで品質に問題がありませんから、寄付ができる・・・というわけなのです。
沖縄でセカンドハーベストジャパンの活動に参加する方法
沖縄でセカンドハーベストジャパンの活動に参加するには、那覇市上間にあるNPO法人フードバンクセカンドハーベスト沖縄を利用してください。
フードバンクセカンドハーベスト沖縄では、フードバンクに寄付された食べ物を、市町村の児童家庭課、子育て支援課、福祉課など、公的な窓口を通じて食品の提供を受けたい人に届けています。
これまでに寄付された食品は、種類やジャンルもさまざまです。
ニンジン・ゴーヤー・とうがんなどの野菜もあれば、米や缶詰、菓子パン、インスタント食品などもあります。中には旅行先で購入したお土産のお菓子などもありました。
品質に問題さえなければ、フードバンクとしての寄付が可能なのです。
特に必要とされている食品とは?
特に必要とされている食品が下の通りとなっています。
- お米やパスタ
- 缶詰
- フリーズドライ食品
- 加工食品
- インスタント食品
- 調味料類
- 野菜やくだもの
- お菓子
- 飲料
上記の食品がご自宅に余っていて賞味期限にも余裕がある場合は、ぜひセカンドハーベストジャパン沖縄へ寄付をお願いいたします。
セカンドハーベスト沖縄の活動日や時間について
フードバンクセカンドハーベスト沖縄は、平日の月曜日・水曜日・金曜日が活動日です。
フードバンクの受付は、活動日の10時~15時となっています。
公式サイトから活動参加に関する問い合わせなどもできるので、「うちに余っているけど寄付できるか心配」という場合は、あらかじめメールで問い合わせをするのがおすすめです。
【まとめ】余らせて捨てるくらいなら早めに寄付を!
お中元やお歳暮の時期は、あまり食べないような食品や調味料が沢山舞い込んでくるというご家庭も多いのでは?
「多いけどいつか食べきるだろう」と考えていても、あっという間に賞味期限を迎え、廃棄せざるを得ない状態になってしまったりします。
「間違いなく消費出来る!」と自信があるもの以外は、案外使わないままになってしまう事も多いので、ぜひ賞味期限に余裕がある段階で、余分な食料はセカンドハーベストジャパン沖縄に寄付をお願いいたします。
フードバンクセカンドハーベスト沖縄の詳細
- 住所
- 沖縄県那覇市上間200-1 ダイエイA101
- 電話
- 098-853-3001
- 活動日
- 平日の月曜日・水曜日・金曜日
- フードバンクの受付時間
- 10:00~15:00
- オフィシャルサイト
- https://www.2h-okinawa.org/