沖縄料理は、レシピ名だけでは料理のイメージが浮かんでこないものも多いです。しかも和食でも洋食でもないので、調理方法もあまり知られていません。そんな沖縄料理で注意すべき代表的なアレルギー食材をご紹介します。
沖縄そば
沖縄のソウルフード・沖縄そばは、手頃な値段で沖縄料理が楽しめる人気レシピです。
料理名に「そば」とついているで「そばアレルギー」を心配しがちですが、沖縄そばで本当に気をつけなければいけないアレルギー食材は別にあります。
そばアレルギーの方は問題なし!
沖縄そばは「そば」とありますが、蕎麦粉は一切使用していません。
蕎麦粉を使用したいわゆる「蕎麦」と呼ばれる麺料理は麺の色が黒っぽいのですが、沖縄そばに蕎麦粉は使わないので麺の色は白っぽいです。
本来では「中華そば」に分類される沖縄そばの麺なのですが、沖縄の食文化において「そば」という呼び方が定着していたため、例外として「沖縄そば」という麺のカテゴリーが作られました。
そのため料理名を見ると「沖縄そば=沖縄蕎麦=そばアレルギー」と連想しがちですが、そばアレルギーでも沖縄そばは食べられます。
その代わり…小麦アレルギーの方は食べられない
本来は中華そばに分類されるべき沖縄そばなので、麺の材料には小麦粉を使います。
ですからそばアレルギーであれば問題ありませんが、小麦アレルギーの方はNGです。
卵アレルギーの方は要注意
昔ながらの製法で作られる沖縄そばの麺は、小麦粉に灰汁をつなぎとして使っているので、小麦アレルギーでなければ特に心配する必要はありません。
ところが、最近は中華麺のようにつなぎとして卵を使用する沖縄そば店も増えています。
ですから卵アレルギーがある場合は、「あらかじめリサーチした沖縄そば屋」または「つなぎに卵を使用していない沖縄そば屋(灰汁そば)」がおすすめです。
ちなみに、沖縄そばにはカマボコ(さつま揚げのような練り物)がトッピングとして使われますが、沖縄そばの「かまぼこ」には卵白を使うことが多いです。
ですからトッピングのかまぼこも、卵アレルギーがある場合は食べない方がよいでしょう。
チャンプルー料理
チャンプルーとは沖縄方言で「混ぜる」という意味があります。
いろいろな食材を混ぜて作った炒め料理のことを「チャンプルー料理」といい、沖縄料理では定番メニューです。
ただし、チャンプルー料理にはほとんどの料理にあるアレルギー食材が使われるため、食品アレルギーがある場合は注意してください。
大豆アレルギーは要注意
チャンプルー料理には「ゴーヤーチャンプルー」「フーチャンプルー」などさまざまなメニューがありますが、基本的にどの料理にも使われているのが「豆腐」です。
沖縄の豆腐は一般的な豆腐の製造法とは違うため、炒めても形が崩れず食べ応えがあります。
そのため料理名に「豆腐」と書かれていなくても、基本的に豆腐が入っていると思ってください。
豆腐がメインのチャンプルー料理「豆腐チャンプルー」であれば、「豆腐→大豆→アレルギー」とわかるので除去できるのですが、「マーミナーチャンプルー」「タマナーチャンプルー」のようにメイン食材に沖縄方言が使われるとまったくわかりません。
また味付けは店やメニューによって違うので、中には調味料に味噌を使うこともあるので注意が必要です。
卵・小麦アレルギーも要注意
定番のチャンプルー料理「フーチャンプルー」は、巨大な麩を使った料理です。
麩は小麦を使用していますし、麩を溶き卵に浸してから炒めるので、卵・小麦アレルギーの方は注意が必要です。
ジーマーミ豆腐
デザートや副菜、おつまみとして出されることが多いジーマーミ料理は、沖縄料理の中でも特に食品アレルギーに注意が必要な沖縄料理です。
ピーナッツアレルギーはNG
「豆腐」とあるので大豆アレルギー以外なら大丈夫と想像しがちですが、ジーマーミ豆腐に使われるのは大豆ではなく「ピーナッツ」です。
沖縄の方言でピーナッツのことを「ジーマーミ」といい、豆腐に似ていることからジーマーミ豆腐といいます。
黒蜜をかけてデザートとして提供することも多いので、知らずに食べて急性アレルギー反応を起こし、救急搬送されるケースも少なくありません。
修学旅行などではあらかじめ食品アレルギー調査が行われるので危険はほとんどないのですが、プライベートで旅行する場合はかなり危険です。
ミミガー
ミミガーとは、沖縄料理の一つで豚の耳皮を使った料理です。
主におつまみや副菜として居酒屋や定食屋で提供されている事が多く、コリコリとした歯ごたえがクセになる食べ物です。
ミミガーはヘルシーである事から、最近ではサラダや唐揚げにして食べる方も増えているそうです。
ピーナッツアレルギーはNG
沖縄で提供されているミミガーの多くが、ピーナッツバター(ピーナッツ味噌)で味付けがされています。なので、ピーナッツアレルギーの方は注意が必要です。
店によっては、ピーナッツバター以外の味付けをされている事もあるので、ピーナッツアレルギーの方は注文前に店員さんに確認しておくといいでしょう。
中身汁
祝い事やお盆など、親族が集まる日に作る事の多い「中身汁(なかみじる)」は、豚の胃や腸(ホルモン)の入ったお吸い物です。
あっさりしているのにコクがあり、生姜を入れる事で味が引き締まります。
沖縄県民の多くが中身汁が好きで、定食屋にメニューとして「中身汁定食」が存在するほど地位を確立している沖縄料理です。
小麦アレルギーの方は要注意
そんな中身汁ですが、豚のホルモンの臭み抜きとして小麦で洗われている事がよくあります。
洗うために使用するだけなので、原料名として表記されていません。
少量の小麦でもアレルギーが発症してしまう恐れのある方は注意が必要です。
マンゴー
トロピカルフルーツの代表格とも言われる存在「マンゴー」。
沖縄県はマンゴーの出荷量 全国1位という事も有り、マンゴーがトッピングされているスイーツなどが多く存在します。
マンゴーをあまり食べた事がないという方は、特に注意が必要です。
ラテックスフルーツ症候群に注意
マンゴーには「ラテックス(天然ゴム)」に似た成分が含まれています。
その為、ラテックス(天然ゴム)アレルギーをお持ちの方が、マンゴーを食べることでラテックスフルーツ症候群(食物アレルギー)を発症してしまうことがあります。
パイナップルやバナナ、アボカド・キウイ・イチジクも同様にラテックスフルーツ症候群(食物アレルギー)が起きやすいと言われているので、これらのフルーツを食べて唇や口内、皮膚などに異常が出たことがある方は、マンゴーには注意が必要です。
マンゴーはウルシ科なので切る際にも注意
マンゴーはウルシ科の植物の為、皮膚が弱い方やウルシアレルギーを持っている方は、手が荒れたり痒みが出たりする「マンゴー皮膚炎」になってしまう事があります。
心配な方は、マンゴーを切る際には手袋を着用して行うようにしてください。
知らずに食べてアレルギー症状が出てしまった場合は?
分かりやすい食材に関しては、ご自身で避ける事も可能です。
ですが・・・「ジーマーミ豆腐(ピーナッツ)」や「フーチャンプル(小麦)」といった旅行者では中々見分けがつかない食材を食べてしまい、息苦しさやグッタリするなどのアレルギー症状が出てしてしまったという場合には、急いで病院へ連絡し受診するようにしましょう。
- 住所:〒905-0017 沖縄県名護市大中2丁目12−3
- 電話番号:0980-52-2719
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- 住所:〒904-2293 沖縄県うるま市宮里281
- 電話番号:098-973-4111
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- 住所:〒902-8511 沖縄県那覇市古島2丁目31−1
- 電話番号:098-884-5111
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- 住所:〒900-8558 沖縄県那覇市古波蔵4丁目10−55
- 電話番号:098-853-1200
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- 住所:〒901-1193 沖縄県島尻郡南風原町新川118−1
- 電話番号:098-888-0123
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- 住所:〒906-0013 沖縄県宮古島市平良下里427-1
- 電話番号:0980-72-3151
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- 住所:〒907-0002 沖縄県石垣市真栄里584−1
- 電話番号:0980-87-5557
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主に、上記の病院が救急医療機関となっています。
もし、アレルギー食材を間違えて口にしてしまい、エピペン(治療薬)をお持ちでない方は現在地から近くにある病院へご連絡をお願いします。
【まとめ】沖縄方言が使われているメニューはすべて要注意!
沖縄料理は和食に似たイメージもありますが、調理法や使用する食材は一般的な和食と違います。
しかも料理名や食材に沖縄方言が使われることが多いため、料理名から使用されている食材・調味料のイメージできないものが多いです。
特に地元客が多い食堂やレストランではアレルギー表示のないメニューがほとんどなので、細かくアレルギー食材のチェックができません。
ですから食品アレルギーを持っている場合は、「アレルギー対応食のある飲食店を利用する」「事前にメニューの内容が確認できる飲食店を利用する」など、事前に万全な対応をしておくのがおすすめです。
天然ゴムで出来た手袋などで皮膚があれたり、痒みが出たことがある方も要注意です!