近年、日本では震災や天災など様々な自然災害に頭を悩ませています。そんな中、まだあまり大きな影響を受けていない沖縄に移住を決意され、子どもを連れて引っ越してくる方が多くいらっしゃいます。子連れでの移住は失敗が許されない為、メリット・デメリットを知っておく必要があります。どんなメリット・デメリットがあるのでしょうか?
子連れで沖縄移住する場合のメリットとデメリットを考えよう!
色々な理由があり、沖縄に引っ越しを考えている方も多いのではないでしょうか?
沖縄は実際に、2015年の国勢調査で人口増加率が全国一だという事が発表されました。沖縄県民も、それを実感させられることが多くなってきています。
以前では珍しかった車の県外ナンバーがとても増えてきており、前も後ろも・・・右も左も県外ナンバーだった時には・・・「ここはどこなんだ?」と疑問さえ浮かぶほど、移住者が増加している傾向にあるんです。
「沖縄に移住」と聞くと、定年退職後や老後というイメージを思い浮かべる方が多くいるのですが、実際には子育て世代も多く移住してきているんです。もちろん、転勤で来られた方も多いのですが、中には地震や放射能を心配して移住してきた・・・なんて方も多くいらっしゃいます。
子どもを連れての移住となると、失敗は許されません。子連れでの移住で失敗しない為にも、まずは沖縄での子連れ移住に関するメリット・デメリットを知っておきましょう!
子連れで沖縄に住むことのメリット
子連れで沖縄に移住・引っ越しをする際のメリットをまとめてみたので参考にしてみてくださいね!
子どもが日本一多い県なので、子どもに対してみんな温かい
公共機関などで子どもが泣きわめくと・・・「うるさい!」なんて言われてしまい、お母さん方が肩身の狭い思いをされているというニュースなどをよく見かけますが、沖縄ではそういう状況を目にすることはありません。
沖縄は知っての通り、少子化とは無縁の出生率が高い県として知られています。
お子さんがいるご家庭は、平均3人兄弟というご家庭がとても多いです。結婚する年齢も本土に比べると早いので、25歳で3人の子どもがいる・・・なんて方もとても多いです。
その為、子どもが身近にいる方が多く、老若男女問わず子ども慣れしてる方がとても多いんです。
暑すぎず、寒すぎない環境
今現在は、日本で一番暑い地域ではない沖縄。最近では東京など本土の方が気温が高くなってきていますよね。
沖縄の冬は、雪が降ることもなく、年末頃まで薄手の長袖で過ごせる気候です。とても過ごしやすいので、寒い地域からの移住者がとても多いようです。
夏から秋にかけては、台風が多いですが、台風になると交通機関がストップするので学校だけでなく、お仕事もお休みになる企業が多いのが特徴です。
暑すぎず、冬は雪かきなどの手間もかからないので、とても住みやすいですよ!
仲良くなると親身になって助けてくれる
沖縄には「いちゃりばちょーでー」という言葉や「ゆいまーる」という助け合いに関する言葉が多くあります。
- 「いちゃりばちょーでー」とは・・・
一度出会ったら皆兄弟という意味。一度知り合ったからには、家族のように接する・・・家族のように助け合うという意味を持っています。
- 「ゆいまーる」とは・・・
ゆいまーるのゆいには「結い」という意味があり、手を取り合って互いに助け合いましょう!という意味の言葉です。
昔からこのような文化が根付いている為、仲良くなると色々な世話を焼いてくる方もいらっしゃいます。いざという時に頼れる身内が近くにいない場合は、とても助けになるかと思いますよ。
子どもを遊ばせるところ(海浜公園や公園)が多い
沖縄県には現在遊園地はなく、動物園・水族館が一つずつと子どもを楽しませる施設はとても少ないです。
ですが、公園や海浜公園などは充実しており、住宅街には必ずと言っていいほど2~3個公園があります。海の近くに住んでいる方であれば、海浜公園にバスケットコートやバレーボールコート、レンタルサイクルなどが準備されており、家族で楽しむ事ができるようにもなっています。
小学校の敷地に幼稚園がある
沖縄県民にとっては当たり前の光景だったのですが・・・沖縄は小学校の敷地内に幼稚園があります。
幼稚園生・小学生のお子さんがいる方にとっては、子どもの送迎が一か所で済まされるので、とても便利だと思います。学校が終わった後はそのまま、学童になる幼稚園が多いので、小学生のお子さんと幼稚園生を同時に迎える事が出来るのも便利な点の一つです。
公共の乗り物や飲食店で子どもが騒いでも寛大
上でお話ししたように沖縄には「ゆいまーる」や「いちゃりばちょーでー」の精神が根付いています。そのため、公共機関などで子供が泣き出したとしても「迷惑!」「静かにさせろ!」なんていう人は・・・まずいません。
子どもが多い県なので、普段からご近所や身内に小さい子がいるご家庭が多いので、お子さんの扱いに慣れている大人がとても多いのが特徴です。
アメリカンなものが普通に手に入る
スーパーには、普通にアメリカのお菓子や食品が並んでいます。
中部地区にいくと、海外でしか売っていないようなもの(スターバックスの瓶入りコーヒーなど)も手に入ったりします。基地の中で行われるフリーマーケットなどに行くと、海外ブランドの子ども服なども安くでゲットすることができますよ!
ご近所さんに英語を教えてもらえる
中部エリアには米軍基地が沢山あります。そのため、お隣さんが外国人・・・という状況も珍しくありません。
ニュースでは米軍基地で仕事をしている外国人の悪いニュースばかりが取り上げられていますが、そのような悪いことをするのはごく一部の方で、良い付き合いができる方達もたくさんいらっしゃます。
県外の方は、米軍基地で仕事をしている方は基地の中に住んでいる・・・と思っているかもしれませんが、一部の方は基地外で沖縄の人に混ざって生活しているんですよ。そういう地域に多いのが、自宅英会話教室などです。旦那さんが基地で仕事をしている間、自宅で奥様が近所の子供に英語を教える・・・という事をやっている方もいらっしゃいます。
普通の英会話教室よりも会費が安く、ご近所さんなので家族で交流できるのがいい点ではないでしょうか。
私も子どもの時に何度か通ったことがあるのですが、まず初めは動物から教え、英語の歌やゲームを通して英語を覚えていく・・・なんていうことをやっていた覚えがあります。中学生の頃も、友達と一緒にご近所の外国人の方に英語を教えてもらいましたよ!(しかも無料!)
子連れで沖縄に住むことのデメリット
子どもを連れての移住・引っ越しとなると、色々気にかかる事も多いかと思います。そこで沖縄移住の注意点・デメリットをご紹介したいと思います。
所得が低い
沖縄県は所得が低いことで有名ですよね。「所得は低いけど物価が安い!」・・・というのであれば問題はありませんが、所得が低いのに物価は本土とあまり変わらず、物によっては運搬費がかかるため、高くなってしまうものもあります。
旦那様の転勤で来られる場合は、お給料に変化がないので問題はないかと思いますが、最近は「東京に地震がくるかもしれない」という事で、退職をされてご家族で引っ越してくる方も多くいらっしゃいます。沖縄は失業率もトップなので、仕事を辞めてまで移住を考えている場合は、就職先が決まってから引っ越してくる方が賢いと言えます。
県外で法事があった際に交通費がかかる
移住するという事は、親族は県外にいる・・・という状況になります。その為、法事やお祝い事などがあると、その都度県外への旅費が発生するという事になります。
お祝い事はあらかじめ予定が決まっていますが、法事は急に発生するので、急な帰省の為に家族全員分の交通費を蓄えておく必要があります。
車を運転できないと不便
沖縄県にはご存知の通り、電車がありません。そのため、移動手段はモノレール・バス・タクシー・徒歩・車・自転車のいずれかになります。
那覇市内であればモノレールやバスを利用すれば、車がなくても不自由のない生活を送ることが出来ますが、中部・北部・離島の場合は車を運転できないと少し不便になってきます。
住む場所によっては、ペーパードライバーの方も運転しなければいけない状態になる事も。車の運転が苦手だという方は、交通網が発達している那覇市内に住むといいでしょう。
待機児童が多い
子どもが日本一多い県・・・という事は待機児童も多いという事になります。待機児童が問題になっているのは1位の東京、それに次いで2位が沖縄県だと言われています。
沖縄の場合、待機児童が問題になっているのはやはり都心部で、地域によっては待機児童がほとんどいない市町村などもあります。小さなお子さんがいらっしゃる場合は、待機児童問題も調べるようにしましょう。
子連れで沖縄に移住するならこの地域がオススメ!
沖縄県内には41の市町村が存在します。
移住・転勤での引っ越しとなった際に、一番最初に考えるのがどこの地域に拠点を置くか・・・という事ではないでしょうか。生まれも育ちも沖縄・・・なジェシカがオススメしたい地域をご紹介いたします。
那覇市 金城(かなぐすく)
県外から移住されるという場合にオススメなのが那覇市の金城地区です。こちらは元々米軍基地があり、返還された後に米軍基地の跡地を利用して活性化した土地です。
モノレール駅があり、空港まで2駅!
幼稚園・小学校・中学校・高校が横並びに建っており、お子さんがいる方にはとても便利なんです。また、イオンやクリニック、薬局、飲食店など色々充実しており、車がない方(車を運転できない方)でも不自由なく生活できます。
ビジネス街までモノレールで移動できることから、転勤で引っ越してこられる家族が多く、小学校や中学校は県外から引っ越してきたお子さんも多くいるのが特徴です。
豊見城市(とみぐすくし)
那覇市の隣にある豊見城市。
全国都市成長力ランキングでは、2006年は1位、07年は全国2位、2016年には再び全国1位となり、毎年上位に入っている町です。
空港まで車で10分、那覇市まで車で5分程度、豊見城市内に高速道路の出入り口が3ヶ所もあり、とても便利な町です。
その中でも豊崎という地区が、アウトレットモールなどがあり、橋を渡れば那覇市、車を3~4分走らせればビーチにいける場所にあるので、県外の移住者からも人気のエリアとなっています。豊崎地区は、居住者の半数が県外からの移住者だそうです。県外からの移住も増え、平成24年4月1日には豊崎地区内に小学校も開校しました。
那覇新都心
こちらも元々米軍基地があり、返還された後に米軍基地の跡地を利用して活性化した土地です。
大きなショッピングセンター「那覇メインプレイス」やモノレール駅(おもろまち駅)、Tギャラリア沖縄、県立美術館やおしゃれなカフェなどが立ち並ぶ人気のエリアです。県外からの移住も多く、こちらは時間帯関係なく渋滞していることが多い地域です。
あまりに人気が高いため、小学校の人数が増えすぎ、新しく学校を作って分校したくらいです。
北谷町(ちゃたんちょう)
旅行で訪れた際に北谷町に魅了され、移住先に決める方が多くいます。
こちらも元々米軍基地があり、返還され、今徐々にアパートやお店が増え始めています。こちらの町は、沖縄県民・県外からの移住者・米軍関係者と色々な方が住んでいるのが特徴です。若い方に人気のオシャレな町なので、若いご夫婦であれば一度は住んでみてもいいのではないでしょうか?
私は県外からの移住組の友人が多いのですが、旅行に来た際に魅了された中部地区(宜野湾・北谷・沖縄市エリア)に住んでいる方が殆どです。ですが、その友人たちが必ず口にすることは「県外に行く際に空港まで車で行くので、車を預ける代金が余計にかかってしまう」という事でした。那覇に住んでいればモノレールで空港まで行くことが出来ますし、隣の豊見城市であればタクシーを使ってもそんなに高くはありません。県外に帰る際に空港が利用しやすい場所に住む・・・というのも 大切なポイントなのではないかと思います。
家族の生活スタイルにあっているか考えてみて!
何よりも大切なのは家族の生活スタイルに合っているか・・・という事ではないでしょうか。
子どもを連れて沖縄へ移住を考えている理由は何ですか?沖縄での生活に何を求めていますか?それによって、住むべき地域が変わってくるかと思います。ですが、子どもが一緒の移住だと学校が通いやすかったり、病院が近くにある事などが優先されてくるのではないでしょうか?
「転勤族が多い地域=転校生が多い地域」という事になりますので、子供たちも県外からの転校生に慣れている環境です。その点、心配せずに学校へ通わせる事ができると思いますので、子どもの事も考えた上で移住先は考えてみてくださいね!
私がモノレールでよく見かける光景としては、お子さんが泣き出しオロオロとしているお母さんのそばで、隣に座っていた見ず知らずの60代くらいの男性や女性が、一生懸命あやしている光景を目にすることがあります。子どもが泣き止んだら「だいじょうぶよ~!子どもは泣くのが仕事さぁ!」と一声かけており、沖縄のこういうところが好きだな・・・と改めて実感させられます。60代だけでなく、20代の男性が知らないお子さんをあやしている光景を目にしたこともあり、驚いたこともあります。