沖縄のクリスマスディナー｢マンテカーレ｣のレビュー

糸満市にある"クッチナーマンテカーレ"でクリスマスディナーコースを頂きました。こちらのシェフは、東京でのイタリア料理店の料理長経験や北イタリアでの経験もあり、しっかりとした経歴を持っています。テーブル数は３人席が３つ、４人席が４つとこじんまりとした店舗ですが、この日も予約だけで満席になっていました。余談ですが、予約をお願いした際、しっかりとアレルギーの有無を確認してくれたり、クリスマスディナーメニューについても詳しく丁寧に教えてくれました。電話対応だけでもお店の良さが伝わるような感じでした。

このお店の事で一番気になっているのは…立地です！なぜ糸満市の国道３３１号沿い（中古車街道）に出店したのかという事です。少し前までは、平和記念公園などへ観光に行く際は必ず通る道だったのですが、新しく道が出来てからは観光の方は、滅多に通ることが無い道になってしまいました。沖縄の方でも、近くに住んでる方でないとあまり通ることのない道です。これだけの経験を積んだシェフが作る料理です。味は間違いありません。

「那覇の繁華街に出せば、もっと価格も高く、お客さんの集客も多く見込めたのではないだろうか…」と客に思わせるハイレベルなお店が糸満市にあるのです。糸満市に出店した事もあり、価格はとてもリーズナブルです。ここまで本格的なイタリアンを格安で食べられるお店はなかなか無いと思います。材料は、フランス産やイタリア産のものだけでなく、沖縄県産の食材も多く取り入れられています。イタリアンと沖縄食材とのコラボを是非堪能して頂きたいです。観光客のリピーターも多いようなので、「沖縄に来てまでイタリアン？」と思わず、一度訪れてみて欲しいお店の一つです。

ドリンク

ドリンクは付いていますが、デザートと一緒に出てくる（コースの最後あたり）との事で、まず初めにドリンクを注文。ワインなども豊富に取り揃えており、グラス１杯から販売していました。（もちろんボトルでの販売もあります♪）ミッチェル＆ジェシカは、クリスマスだというのにノンアルコールでいきました。

ミッチェルはブラッドオレンジジュースを注文しました。イタリアでは定番のオレンジジュースです。色は赤く、味はグレープフルーツに似ていて甘味の少いオレンジジュースでした。

ジェシカはテ・アッラ・ペスカを注文しました。イタリアでは定番の桃の紅茶です。桃の香りがよく、甘目のティーで非常に飲みやすく美味しいです。

前菜

前菜は３種の盛り合わせでした。

紅ズワイガニのマリネ　シェリービネガーのジュレと共に(上写真左側): シェリービネガーのジュレと一緒に角切りの野菜が入っていました。この角切りの野菜の歯ごたえがよく楽しめたのですが、ビネガーが強すぎて、むせてしまいそうなほどでした。シェリービネガーの味に負け、ズワイガニの味が全くしなかったのが勿体なかったなと感じました。
フランスペリゴール産フォアグラのテリーヌセミフレッド仕立てバケットと共に(上写真右側): 口に入れた瞬間、香ばしい香りと甘みが口いっぱいに広がります。少しだけかけられたバルサミコ酢が、いいアクセントになっていました。
北イタリア産グリッシーニのプロシュート巻き　羊のリコッタチーズをまぶして(写真上部の細長い棒): クラッカーのような軽い食感のスティックパンに生ハムが巻かれており、一口食べた瞬間リコッタチーズの香りが口いっぱいに広がります。お菓子のような食感と風味で、とても美味しかったです。

スープ

リボリータ: 汁気の少ない野菜のごった煮だそうです。具材は、ブロッコリー・ビーンズ・ジャガイモ・人参・ベビーコーンが柔らかく煮込まれており、飾りつけでパセリと赤玉ねぎの輪切りがのっていました。味はミネストローネのような味で、野菜の旨みがしっかりと出ていて美味しかったです。

手作りパン

バゲット＆くるみパン: パンと一緒にオリーブオイルと生クリームバターが出てきました。生クリームバターは甘味は無く、見た目は生クリームだけど香りや味はバターといった感じでした。バゲットもくるみパンも、焼き立てなのか熱々でとても美味しかったです。お魚料理の前に、お店の方が「パンのおかわりはいかがですか？」と声を掛けてくださいました。美味しかったので、おかわりしたい気持ちは山々でしたが、パスタを食べ終えた時点で腹八分まで来ていたので今回は遠慮しておきました。。

パスタ

自家製タリオリーニ（細麺）　フランス産ホロホロ鳥とパルミジャーノレッジャーノのソース: 麺がもちもちとしていてとても美味しかったです。中でも特に美味しかったのがホロホロ鳥！肉質は柔らかくて、お肉自体の味がしっかりとしていて、とても美味しかったです。パスタ自体の味付けは、パルミジャーノレッジャーノ（チーズ）のソースだったので、とてもシンプルな味だったのですが、自家製麺が美味しかった事とホロホロ鳥の味がしっかりしていたので、とてもいいバランスに仕上がっていました。

お口直し

グラニテ: フランス料理のコース中にお口直しとして提供されるシャーベット状の氷菓です。食べると口の中がさっぱりとするのでお口直しとしては最強の一品でした♪本当に口の中がさっぱりとしてリセットされる感じ。グラニータは、日本でいうかき氷のようなものなのですが、かき氷との違いは、かき氷は氷を削ってシロップをかけて頂くのに対し、グラニータはシロップやジュース、フルーツなどを混ぜて凍らせてから削るという工程の違いがあるようです。

お魚料理

舌平目のヴァポーレ（蒸し料理）　白ワインソース: 平目の上にグリルしたトマト、あさりがのっていました。蒸した平目とトマトの相性がいいという事に驚きました。また、白ワインソースがとても美味しく、全てがマッチしていてとても美味しかったです。この白ワインソースを家庭でも味を再現出来ないかと、何度も味を確認しましたがジェシカのレベルでは到底無理なようで…この白ワインソースの味を食べたくなったら、このお店に来ようという事で解決。

お肉料理

伊江島産黒毛和牛ホホ肉の赤ワイン煮込み　パイ包み仕立て: 一口目にパイの部分を頂いたのですが、とても香りもよくて味がクリーミーで美味しかったです！中に入っているホホ肉は驚くほど柔らかく、パイ・ソースとの相性が抜群！！「う～ん♪美味しい」という言葉が何度も出てしまう程、美味しかったです。

デザート

イタリア版プラムケーククラシコ（パウンドケーキ）＆イチゴのティラミス: イタリアでは、クリスマスにプラムケーククラシコを食べるのが一般的だそうです。レーズンの入ったパウンドケーキという感じで、しっとりというより少しパサついた感じのケーキでした。イチゴのティラミスは絶品でした！ティラミスといえば、マスカルポーネなどを使用したクリームとエスプレッソを染み込ませたビスコッティが層になっているイメージですが、今回頂いたティラミスは、表面のココアの代わりにイチゴクリームがのっており、その下にはスポンジケーキの層と、少しだけクリームの層がありました。くどい感じも一切無く、こってりし過ぎず、満腹でも別腹でペロリといけちゃうくらいの美味しさでした♪デザートと一緒にドリンクが提供されます。ドリンクは、ティーかコーヒーが選択出来ます。

今回はディナーコース2人分とディナーとは別にドリンクを３つ注文して合計10,230\でした。人気店なので、予約して行かれたほうがいいと思います。